重曹を使った掃除はナチュラルクリーニングともいわれており、環境にやさしく、取り入れている人も多いと思います。
しかし、重曹で掃除するときに注意した方が良いことがあるのをご存じですか?
掃除中にものが傷ついたり、体調が悪くなったりすることなく、安心してお掃除していきたいですよね。
そこでこの記事では、重曹で掃除するときに注意することをご紹介します!
目次
重曹の性質
比較的安価で手軽に買える重曹ですが、いったいどのような特徴があるのでしょうか。
重曹を使った掃除の注意点を説明する前に、まずは重曹についての基礎知識を紹介します!
- 弱アルカリ性
- 消臭効果がある
- 研磨作用がある
重曹は弱アルカリ性で消臭効果もある?!
重曹は、炭酸水素ナトリウムという物質であり、重炭酸ソーダ、重炭酸ナトリウムとも呼ばれることがあります。
弱アルカリ性で、皮脂や油汚れなどの酸性の汚れに強いです。
においも同じように、中和の性質がはたらき、酸性のにおいのもとを吸収してくれるので、消臭剤としても使えます。
重曹の研磨作用ってどんなもの?!
重曹には研磨作用があります。
この研磨作用があることで、クレンザーのように汚れを落としてくれます。
重曹は固すぎず柔らかすぎない粉ではあるのですが、研磨作用があることで、デリケートな素材の表面を傷つけてしまうこともあります。
重曹が不向きな場所
優秀な重曹にも、掃除するときに向かない場所があります。
それがこちらです↓
- アルミ、銅
- 畳、木などの天然素材
- 大理石
- 漆、ワックスなどの塗装がされているもの
アルミ、銅
アルミや銅に重曹を使うと、それらが重曹と反応して、黒く変色していってしまいます。
鍋や食器がアルミや銅の場合は注意が必要です。
畳、木などの天然素材
畳や、塗料が塗られていない木に重曹を使うと、黄色いしみができたり、黒く変色してしまったりしてしまいます。
畳を掃除するときは、畳の目に沿って、ほうきで掃いた後乾拭きするだけでもほこりは取れますよ!
大理石
大理石は、アルカリ性にも酸性にも弱い性質があり、弱アルカリ性の重曹を使うと変質してしまう可能性があります。
また、大理石も重曹の研磨作用によって傷がついてしまう可能性があるので、注意が必要です。
人口大理石でできた洗面台の掃除について詳しく書かれた記事があるので、参考にしてみてください!
漆、ワックスなどが塗装されているもの
先ほど紹介したように、重曹には研磨作用があるため、漆やワックスなどの塗装がされているものは、重曹を使うと傷がついたり塗装がはげたりしてしまう恐れがあります。
そのため、ワックスがけされたフローリングを掃除するときは、なるべく重曹は使わないほうが安全です。
しかし、リビングの汚れに多い皮脂よごれなどには、重曹が効果的である場合もあります。
使うときは、薄い濃度で使うようにしましょう。
こちらの記事で床掃除について詳しく説明されているので気になる方は見てみてくださいね!
重曹の取り扱い注意点
ここでは、重曹を取り扱うときの注意点をご説明します。
保管場所・使用期限
- 水
- 高温多湿
- 直射日光
重曹の効果を長持ちさせるためのポイントは、常温で食べ物を保存するときとあまり変わりません!
水、高温多湿、直射日光があると、重曹がだまになって固まってしまったり、本来持っている性質が薄れてしまいます。
重曹は、比較的安定している物質なので、5年ほどもつともいわれていますが、一度開封したら湿気を吸って固まりやすいので、効果が発揮できるうちに使ってしまいましょう。
大事なのは、直射日光の当たらない風通しの良い場所に、空気に触れない密閉容器に入れて保存することです!
重曹水やペーストにすると、1週間から10日ほどで変質して、掃除効果が落ちてしまうので、加工した重曹は早めに使い切りましょう。
体への影響
重曹が体に及ぼす悪い影響として考えられるのは主に手荒れです。
高濃度の重曹を、長時間素手で触りすぎることは避け、手荒れが心配な場合はゴム手袋をしてお掃除してくださいね。
また、万が一重曹が目に入ったときは、角膜を傷つけたり、角膜のたんぱく質を溶かす可能性があるので、速やかに水で洗い流してください。
重曹には、医薬品用、食用、農・工業用など、様々なものがありますが、純度や粒子の細かさに違いがあるだけで、成分効果の大きな違いはないと言われています。
ただし、食用の重曹を掃除に使うことに問題はなくても、掃除用の重曹には、界面活性剤などの掃除に特化した成分が含まれている場合があるので、掃除用の重曹を食用に使うのは控えた方が良いでしょう
重曹の基本的な使いかた
それでは最後に、重曹の基本的な使い方をご紹介します!
意外と簡単なので、注意点多いな~と思った方でも安心して重曹を使ったおそうじが始められますよ!
粉のまま
重曹を粉のままふりかけておそうじできる、おすすめのものはこちらです↓
- 茶渋や湯垢のついた器
- お風呂の床や湯舟
- キッチンの排水溝
- 焦げのついた鍋
茶渋や湯垢を落とす
- 洗いたい食器を軽く水でぬらす
- スポンジに重曹を適量ふりかける
- スポンジでこすって汚れを落とす
食器用洗剤だけでは落としきれなかった茶渋も、重曹だとするする落ちますよ!
お風呂掃除に
- 水を含ませた掃除用スポンジに重曹をかける
- 床や湯舟をこすり、汚れを取る
お風呂の掃除にも重曹は使えます!
お風呂掃除用の洗剤と同じように、スポンジにつけたり、汚れに直接かけたりして、掃除をしていくことができるんです!
キッチンの排水溝掃除に
- 重曹を粉のまま排水溝にふりまく
- お酢をかけてシュワシュワと反応させる
- シュワシュワ言わなくなったら、スポンジで汚れを落とす
- 水かお湯を使って、重曹が残らないようにしっかり流す
キッチンの排水口を掃除するときって、なるべく汚れた部分を触りたくないですよね。
重曹を使ったこの掃除方法なら、手を汚さずに排水口をきれいさっぱりにできるので、おすすめですよ!
鍋の焦げを落とす
- 水を鍋の3分の1ほど入れる
- 重曹を大さじ1~3杯ほど鍋に入れる
- 煮立てる
- スポンジでこする
鍋についた焦げは、食器用洗剤だけで落とすのはなかなか大変ですよね。
重曹なら、研磨作用で焦げを削り取ってくれるんです!
重曹水スプレー
- 水250cc
- 重曹大さじ1杯
- スプレー容器
- 水250㏄と重曹大さじ1を用意する
- 用意した水と重曹をスプレー容器に入れる
- よく混ぜて濃度を均一にする
重曹水スプレーの良いところは、作ってしまえばあとはシュッシュとフキフキで楽しく掃除ができるところです!
ふきかけて水拭きする場合
https://www.instagram.com/p/Bt6BQXdHi2Y/?igshid=igyt9ttn9rzf
- 軽い油汚れ
- 電子レンジの中
- 冷蔵庫の中
コンロの回り、電子レンジの中、冷蔵庫の中などは食品のカスなどがたまりやすいですよね。
その汚れがにおいの原因にもなります。
重曹をふきかけて、布で拭くだけでも、結構汚れが落ちるのでぜひチャレンジしてみてくださいね!
布にしみこませる場合
カーペットは、なかなか清潔に保つのは難しいですよね。
そんなカーペットでも、重曹水スプレーで簡単にお掃除できるんです!
その掃除方法がこちら↓
- 重曹スプレーをカーペット全体にふきつける。
- 10分ほど放置する
- 乾いた布でこする。
最後に乾いた布で表面を拭くことで、浮いた汚れが拭き取れるんです!
重曹水ペースト
https://www.instagram.com/p/Bp6XqgCnebw/?igshid=e631cqr9tztv
- 重曹:水=2:1くらいの割合で小皿に入れる
- よく混ぜてペースト状にする
最後にご紹介するのは、重曹水ペーストを使った掃除方法です。
これまで紹介してきた中で、なかなか落ちない頑固な汚れに使えるのが、このペースト状の重曹です。
- 頑固な汚れに塗る
- 放置する
- 重曹が残らないように水拭きする
特にコンロの回りの油汚れや、壁など、キッチン周辺の頑固な汚れをペーストでやっつけましょう!
まとめ
- 重曹は弱アルカリ性で油・皮脂などの酸性の汚れを落とすときに効果的!
- 重曹は酸性の汚れと中和する性質でにおいまでクリーンにできる!
- 研磨作用があり、デリケートな素材には注意が必要!
- アルミ・銅、畳・木などの天然素材、大理石、漆・ワックスなどの塗装がされているものに使うと変色・変質・傷がつく原因になるため注意!
- 直射日光の当たらない風通しの良い場所に、空気に触れない密閉容器に入れて保存すれば長持ちする!
- 手が荒れないように、直接重曹に触れ続ける状況は避けて!
- 重曹が目に入ったときはすぐに洗い流して!
- 重曹は、粉のまま、重曹水、ペースト状など、様々な状態に変化して様々な汚れを落とすことができる!
- 重曹を使った掃除方法は、基本的に汚れにつけてこするだけなので簡単!
使う素材に気を付ければ、基本的に安心して使える重曹。
掃除したところが白く残ることがないように、使うときはしっかり溶かして、しっかり落としてくださいね!
自然にも人にも優しい重曹で、気持ちよく楽しく簡単に、おそうじ頑張りましょう!
他にもおそうじに関する記事がたくさんあるので見てみてくださいね!
弱アルカリ性の重曹が酸性の汚れとくっつくと、中和されるから汚れが落ちるのよ!