手ピカジェルは水もタオルも必要としない消毒用ジェルです。
アルコール成分を含んでいるため高い殺菌効果を発揮するといわれています。
「手ピカジェルは乾いた後も、すーっとなじみやすいからお気に入り!」
「手荒れしにくいから、ずっと使っています。」
手ピカジェルは手肌へのなじみやすさや手荒れしにくいので非常に人気であります。
殺菌効果と手肌へのやさしさを両立するためにはどのような成分が含まれているのでしょうか。
目次
手ピカジェルの有効成分
手ピカジェルの成分は、本体の裏面に記載されています。
さらに、本体のシールをはがすと成分が大きな文字で記載されているのです。
- 有効成分
エタノール - 添加物
ヒアルロン酸Na・グリセリン・トコフェノール酢酸エステル
カルボキシビニルポリマー・トリエタノールアミン
エタノールだけではなく様々な添加物が含まれています。
今回は手ピカジェルの有効成分と添加物について、それぞれどのような成分なのか説明します。
エタノールの特徴
手ピカジェルの有効成分はエタノールです。
エタノールはアルコールの一種で、殺菌効果に関する特徴は以下の通りです。
- 殺菌スピードが速い
- ウイルスの感染力を失わせるはたらきをする
- 残留性がない
- 毒性が比較的少ない
エタノールは殺菌効果が出るのが速いので、手洗いよりも素早く消毒をすることができます。
忙しい料理中にも、サッと消毒できてとっても便利です。
しかし持続性がないのも特徴なので、必要に応じて手洗いと同じ頻度で消毒しなおす必要があるのです。
手ピカジェルのエタノール濃度
効果を発揮するためには、高いエタノール濃度でなければいけません。
手ピカジェルのエタノール濃度は以下の通りです。
これは消毒用エタノールに必要な濃度として日本薬局方により定められている濃度と全く同じです。
厚生労働大臣が定める医薬品の規格基準書のこと
vol%は聞き慣れない単位ですが、「ボリュームパーセント」と読み、vol は volume(体積)のことです。
体積の単位といえば牛乳パックでおなじみのリットルです。
vol%とはリットル換算したときの割合を表しています。
消毒用エタノールの基準について以下のように言い換えることができるのです。
消毒用エタノールの基準値を
76.9~81.4vol% ≒ 80vol% としたとき
消毒用エタノールは80mℓのエタノールと20mℓの他の成分を混ぜた混合液といえます。
つまり手ピカジェルの80%はエタノールです。
高濃度なエタノールを含んでいる印象がありますが、消毒用として使うためには必要な濃度でもあるのです。
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消毒用エタノールについてもっと知りたい方はこちら↓↓
手ピカジェルのうるおい・美容成分
アルコールで手肌の消毒は可能ですが、そのまま使うと手肌の乾燥の原因となってしまいます。
手洗いとアルコール消毒しすぎて手荒れがやばい。もういやだ。いやだーーーーーーーーー!!、!、
— うみ (@umi_6h) April 24, 2020
アルコールを使うと手肌が乾燥してしまう理由については、お酒をイメージするとわかりやすいかと思います。
お酒を飲みすぎると脱水症状を起こしてしまうように、アルコールには水分を奪う働きがあるのです。
そのため手ピカジェルはうるおい成分を含んでいます。
- ヒアルロン酸Na
- グリセリン
- トコフェノール酢酸エステル
ヒアルロン酸Na
化粧品やサプリメントとしてもおなじみのヒアルロン酸Naは、手ピカジェルにも含まれているのです。
ヒアルロン酸Naは保湿効果が非常に高いことで知られています。
ヒアルロン酸1gが持てる水は、なんと6リットル。ちょうどスポンジが水を持っているような感じですが、驚異的な保水力です。
引用:アベンヌ公式サイト
6リットルの水を1gで持つことができるというのは、なかなか想像つかないですが、ものすごく水分を含んだスポンジ状態を維持できるということです。
ヒアルロン酸Naが含まれていることにより、手ピカジェルの有効成分であるエタノールの水分を奪う働きを抑制する効果が期待できますね。
グリセリン
グリセリンもヒアルロン酸と同じく保湿性に優れた成分です。
グリセリンと精製水を組み合わせて、手作りの化粧水を作る方がいるほど、スキンケアに優れた成分なのです。
保湿剤として、また柔軟剤として使用され、肌にうるおいとしっとりした感触を与えます。グリセリンとヒアルロン酸ナトリウムを組み合わせると、さらに水分保持力が高まり、肌の上に薄い皮膜をつくって外気の乾燥からしっかり肌をまもってくれます。
引用:アベンヌ公式サイト
グリセリンとヒアルロン酸Naを組み合わせることで、さらに保湿効果が高まるのですね。
またグリセリンを単独で購入することも可能です↓
トコフェロール酢酸エステル
トコフェノール酢酸エステルは錠剤として、ビタミンE欠乏症の予防及び治療にも使われています。
トコフェノールとトコトリエノールの合計8種類の化合物の総称。
強い抗酸化性作用があるので、血中のLDLコレステロールの酸化の抑制や、赤血球の破壊を防ぐ作用もあります。
体内の血流を改善し皮膚の新陳代謝を高めることで、お肌のターンオーバーを正常化し、色素沈着やシミやそばかすを改善します。
手ピカジェルに明記はされていませんが、美容成分としてトコフェノール酢酸エステルは手ピカジェルに含まれているんですね。
またトコフェノール酢酸エステルは水にあまり溶けませんが、アルコールやオイルにはよく溶ける性質を持っています。
エタノール濃度80%volの手ピカジェルとの相性が良い成分だといえそうですね。
手ピカジェルのジェル成分
手ピカジェルは名前の通り、ジェル状の消毒液です。
ジェル状の消毒液の特徴は以下の通りです。
- 液だれしにくい
⇒容器が汚れにくい - 床にこぼれにくい
⇒床汚染のリスクを低減できる - しっとりした使用感
アルコール消毒液をジェル化することで衛生が保ちやすくなるのです。
せっかく手指を消毒しても床や容器が汚れてしまうと、拭き取った後にまた消毒したくなってしまいます。
また現在は貴重なアルコール消毒液がこぼれてしまうのはもったいないですね。
では、どのような成分が手ピカジェルをジェル状しているのか説明します。
カルボキシビニルポリマー(増粘剤・乳化剤)
カルボキシビニルポリマーは化粧品やシートマスクにも使われる増粘剤です。
水やアルコールとの親和性が高く、透明で高粘土のジェルを形成することができるのです。
安全性については以下のように評価されており、人体への影響が少ない、安心できる成分だといえます。
- 皮膚刺激性:ほとんどなし
- 眼刺激性:最小限
- 皮膚感作性(アレルギー性):ほとんどなし
- 光毒性・光感作性:ほとんどなし
引用:化粧品成分オンライン
トリエタノールアミン(pH調整剤)
トリエタノールアミンはカルボキシビニルポリマーの中和剤として使われることが多い成分です。
酸性またはアルカリ性の度合を調整する成分。=pH調整剤
食品における腐敗防止や変色防止の目的で加工食品などに含有されている食品添加物の総称です。
中和剤として有機アミンを使用することにより、水以外の溶剤も増粘させることができます。
引用:ケミナビ公式サイト
またトリエタノールアミンは乳化剤として、化粧品にも多く使われている成分です。
実は食品添加物に使われている成分なので、自然派化粧品にこだわる方からは敬遠されている成分でもあるのです。
水と油のように混じり合わないものを、均一に混ざりやすくする食品添加物のことです。
食品以外の用途で同じ性質をもっているものは界面活性剤と呼ばれており、多くの洗剤の主成分として使われています。
わずかではありますが皮ふへの刺激が起こる可能性も懸念されています。
一般的には安全性に問題ないとされていますが、肌が弱い方は注意する必要がありそうです。
- 皮膚刺激性:ほとんどなし-わずかな刺激が起こる可能性あり
- 皮膚刺激性(皮膚炎を有する場合):濃度依存的に皮膚刺激が増加(5%濃度:わずか)
- 眼刺激性:一般的な化粧品配合量においてほとんどなし
手ピカジェルを使うときの注意点
手ピカジェルは誰でもカンタンに使えますが、その効果を十分に発揮するためには正しく使うことが大切です。
手ピカジェルの正しい使い方
さらに正しく使うだけではなく、使うときに注意点もあるので確認しておきましょう。
以下の注意点について、詳しく紹介していきます。
- 手指の状態を事前に確認すること
- 使用量を守ること
- 使用時間を守ること
目に見える汚れは落としておく
手ピカジェルを使う前に手が汚れていないか確認してから使うようにしましょう。
アルコール消毒は手に砂や油といった目に見える汚れがない状態でおこなうことが前提として、消毒効果が発揮されます。
手ピカジェルの公式サイトにも以下のように記載されています。
「アルコールによる手指消毒」は「流水と石けんによる手洗い」よりも除菌効果が5~50倍高く、手に目に見える汚れがなければ、アルコールによる手指消毒で代用が可能です。
引用:手ピカジェル公式サイト
およそ500円玉大の量を使う
手に入りにくい状況が続いている手ピカジェル。
使うのがもったいないからと、1回当たりに使う量を少なくしてしまうと消毒効果が低減してしまいます。
アルコール擦式製剤は、その使用量により手指消毒効果に差がみられることが報告されており(中略)ゲル状製剤でも、2mL以上使用することが必要であると報告されています。
引用:健栄製薬公式サイト
手ピカジェルは1プッシュで最低限の使用量が出せるように計算されています。
そのため手指の消毒には最低でも1プッシュの量が必要ということです。
適切な量を使って、しっかり消毒するようにしましょう。
15秒以上もみこむ
アルコールの消毒効果について以下のようにいわれています。
手をアルコールで15秒間、消毒すると“1000分の1”まで菌が減ります。
手ピカジェルは乾燥するまで15秒以上かかるように、成分と使用量を調整されています。
また手に付けた手ピカジェルにムラがあると、消毒効果が行き渡らなくなってしまいます。
手ピカジェルが乾燥するまで手指全体にもみこむようにしましょう。
ウイルス対策の基本は手洗い
アルコールは消毒効果が高いといわれていますが、ウイルス対策の基本は手洗いです。
手ピカジェルは品薄状態が続いていますが、入手できなくても、正しく手洗いをすることでウイルス対策ができます。
アルコール除菌液の大きなボトルを置いているお店やオフィスも多いけれど、あくまで石鹸で手を洗う場所がない場合の代替品、と考えた方が良いそう。なぜなら「石鹸と水で手を洗うのがウイルスを殺すには最も効果的だから」とのこと。
水やタオルがない環境においては便利な手ピカジェルですが、必ずしも手ピカジェルで消毒しなければいけないわけではありません。
忙しいとき以外は手洗いで消毒を済ませるようにすれば手ピカジェルの節約もできますよ。
では正しい手洗い方法について説明します。
正しい手洗い方法
まとめ
- 手ピカジェルの80%は消毒に有効なエタノールでできている
- 手ピカジェルにはうるおい成分や美容成分が含まれているので、手肌の滑らかさをキープできる
- 手ピカジェルにはジェル化する成分が含まれており、液だれせずに衛生的に使い続けることができる
- 手ピカジェルは正しく使わないと十分な消毒効果が発揮されない
- 手ピカジェルが入手できなくても、手洗いをしっかりすればウイルス対策になる
手ピカジェルはいろんな成分を組み合わせることにより、アルコールの乾燥しやすさや液だれといったアルコール消毒でありがちな悩みをカバーできているのです。
そのため非常に人気が高い商品ですが、必ずしも入手しなければウイルス対策できないわけではありません。
基本の手洗いを大切に、正しくウイルス対策をおこなって、元気に過ごせるように心がけましょう。
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今回は手ピカジェルの成分や使用時の注意点について説明します(^ ^)