ふと窓枠をみたら、黒い汚れがびっしり…そういった経験ははありませんか?
黒い汚れの正体はカビなんです。
カビを見つけてしまったけれど、一体どのように掃除したら良いのか分からない、良い掃除方法が知りたいという方へ、今回は重曹を使った窓枠の掃除方法をお伝えします。
カビをきれいにする洗剤もたくさん販売されていますが、その中で重曹も使えるのか、実際の効果やカビの予防方法なども詳しく説明していきます。
目次
重曹を使った窓枠のカビ掃除方法
窓枠のなかでも特にカビがつきやすいのはゴムパッキンの部分ですよね。
カビカビ。窓なのにケレンで削いでからのスコッチ。 pic.twitter.com/0NUFRsrXOH
— FLYINGTO (@FLYINGTO2) January 24, 2020
重曹を使えばある程度カビを落とすことができます。しかし、クエン酸も一緒に使うともっと良い掃除効果が得られるんです!!
重曹・クエン酸を用いた窓枠の掃除方法を紹介します。
- 重曹
- クエン酸
- 水
- スプレーボトル
- クロス
- 重曹と水でペーストを作る
※重曹大さじ2杯に水大さじ1杯を混ぜる - クエン酸スプレーをつくる
※クエン酸小さじ1に水200mlを溶かし、スプレーボトルに入れる - カビが気になる部分に重曹ペーストを塗布して10分程置く
- 重曹ペーストを塗った部分にクエン酸スプレーをし10分置く
- 水拭きした後、仕上げにクロスで乾拭きする
ゴムパッキン部分は平らではなくデコボコしていたり斜めになっていたりするので、重曹をペースト状にして使用すると便利です。
重曹ペーストを塗りしばらく置いてから拭き掃除をし、換気をするだけでもある程度はカビを除去することが可能です。
しつこいカビの場合は、ラップをかけて1時間ほど放置すると良いですよ。
重曹とクエン酸はなぜ効果があるのか
重曹はどうしてカビに効果があるんでしょうか。またクエン酸も使うことはどんな良い点があるのでしょうか。
- 重曹はアルカリ性であり、酸性の汚れに効果がある
- 粒子が柔らかく水に溶けにくい
- 洗剤よりも優しい研磨作用
- 漂白作用がある
- 特に酸の汚れに対し消臭効果がある
- 吸湿効果がある
カビは根を張る生き物であるため、普通の汚れと違って奥まで菌が入り込んでいることが多いです。そのため、掃除をしづらい部分があります。
そこに重曹を使うことで、研磨効果によってカビの根をごっそりと切り取ってくれます。さらに漂白作用もあるので、黒さを消しキレイに仕上げることができるのです。
カビは皮脂・手垢などの酸性の汚れも好みます。重曹はアルカリ性なので、カビの好む汚れを除去する働きもしてくれます。
重曹とクエン酸が混ざると二酸化炭素の泡が発生します。この泡がカビの奥深くまで入り、汚れを込み浮き上がらせるという働きをしてくれます。
また、重曹を単体で使用すると、水に溶けにくいため白い粒子が残ってしまいがちです。
そこでクエン酸を使うことで、中和され白く残る心配はなくなります。これも、重曹とクエン酸を一緒に使うと良いポイントですね。
重曹を使用する際の注意点
早速重曹を使って掃除してみようと思った方に注意です。
重曹を使えないものもあるので、おらさいしましょう。
- アルミ・銅
- 木製品
- 漆製品
- 大理石
上記のものに重曹を使うと、傷付き・変色・サビ・劣化をおこす恐れがあります。
窓にアルミサッシが使われている場合は、サッシ部分に重曹がつかないようにする必要があります。
また、窓枠部分に木材・大理石が使われていることも多くあるので、その部分に洗剤が飛び散らないように注意しましょう。
重曹とクエン酸の違いや、2つを使った掃除方法についてはこちらの記事もぜひご覧ください↓↓↓
実践してみた
では実際に重曹とクエン酸を使って、窓枠のカビ取りをしてみましょう。
掃除する窓はこちらです。
ゴムパッキン部分にうっすらと黒カビが発生していますね。
まずは重曹ペーストとクエン酸スプレーを作りましょう。
ペーストをカビの気になる部分にのせていきます。
10分後、クエン酸スプレーをかけます。
画像だと少し分かりづらいですが、スプレーするとまるで炭酸水をかけたようにシュワシュワと発泡します。
さらに10分おき、拭き掃除をしたら完了です。
掃除後がこちらです。
- 重曹をペースト状にすることでゴムパッキン部分にもしっかり留まりやすい
- クエン酸スプレーでよく発泡するので、よりカビに効いている!!という印象がある
- ただしクエン酸スプレーをすることでどうしても液垂れしてしまうので、汚れてほしくない部分は事前にキッチンペーパーなどで保護しておく方がよさそうである
- 発泡する時の二酸化炭素は有毒ではないが、少しにおいもするので換気をしながら行うのがベスト
- 拭き取る際白い重曹の粒が見え、研磨剤としての効果を実感する
- 万が一手に触れても安心なので気にせずゴシゴシ拭き掃除できる
- 刺激的なにおいは一切なく最後まで気持ちよく掃除することができる
今回は欲張ってたっぷり重曹ペーストをのせてしまいましたが、拭き掃除をする際に白い粒子が細かなミゾや隙間に残ってしまい、拭き掃除が1度では終わりませんでした。
もちろんクエン酸スプレーも追加すれば完全に落とすことは可能ですが、次回からは注意しようと思いました。
重曹でも落ちないカビに対しては?
重曹はカビを落とす効果もあることが分かりました。しかし、残念ながらすべてのカビを完全に落とせる訳ではありません…。
賃貸の古い窓であったり、何年も放置され蓄積されたカビは、重曹とクエン酸では十分に落ちないこともあります。
ここでは、おすすめのカビ取り洗剤3選を紹介します。
カビキラー
カビ取り洗剤はニオイもキツくて使うのに少し抵抗がある…
窓枠が木材なので洗剤の液垂れで傷ついたり汚れないかが心配…
という不安を解決してくれるのがこちらです。
こちらはペンタイプになっていて、気になるカビに直接塗ることができるんです。
スプレーや液体洗剤と違ってピンポイントで使うことができるので、必要以上に吹きかける必要はありません。
使用する洗剤の量も少なくすむので、独特のにおいも最小限に抑えることができますよ。
さらに粘着ジェルがカビにはりついて液垂れしにくく、窓枠の他の部分を汚す心配もありません。
キッチンハイターと片栗粉
カビを発見してしまったけど、窓用の洗剤を新しく準備するのは少し面倒、家にあるものでなんとかカビ退治できないか…と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな時にはキッチンにあるものを使いましょう。
- キッチンハイター
- 片栗粉
- 洗剤を混ぜる容器(洗面器でも可)
- ゴム手袋
ハイターは、泡タイプよりも液体タイプの方が10倍高い濃度なのです。その分カビにも強力な効果が得られます。
しかし、液体のハイターを原液のままスプレーするのは、成分濃度が高い分危険です。
液体のハイターを使う場合は、周囲に飛び散らないように工夫をして使う必要があります。
そこで使えるのが片栗粉です。片栗粉のチカラでハイターをペースト状にすることができます。
- ハイターと片栗粉を1:1の割合で混ぜ合わせてペースト状にする
※必ずゴム手袋を装着して行う - カビ部分にペーストをのせ5分置く
- 濡らしたクロスで拭き取る
しつこいカビには、ペーストの上からラップを被せるとより成分が浸透して効果が得られます。
5分以上放置するとゴムパッキンを傷めてしまう可能性もあります。パッキンの様子を観察しながら掃除をしましょう。
カビホワイト
ゴムパッキンやサッシ以外の窓枠部分にもカビが発生したらどうしたらいいのでしょうか。
日本の窓枠には木枠が使われていることが多いですよね。
こちらは八王子です!施工の一部ですが木枠のカビ取りです!#ftm #かび pic.twitter.com/H4Y8uFNjM5
— 匠 (@takumi_hks331) March 28, 2020
木には重曹もカビキラーも積極的には使えません。
木枠のカビにはカビホワイトを使いましょう。
https://www.instagram.com/p/B3mMUHyB_69/?igshid=3z6qvzvsh2z4
業務用で使われているカビ取り剤で、どの種類のカビにも対応できます。
木材・窓の木枠・畳など、市販のカビ取り剤が使えない場所に使うことのできる、嬉しい洗剤です。
- 木枠に生えたカビに直接スプレーする
※ビショビショにするのではなくざっと湿る程度でよい - 30分放置する
- カビが残っていたらその部分だけもう一度スプレーして30分放置する
※カビが取れるまでこの作業を繰り返す - カビが消えたら水拭きして乾燥させる
自然に乾燥すれば洗剤が無害なレベルまで蒸発してなくなるので、木枠に染み込む心配もありません。室内で簡単にカビ取りができます。
防カビ効果も約1〜3ヶ月程続くので、一度掃除すればしばらくカビ予防ができますね。
カビ取り洗剤を使う時の注意点
市販のカビ取り洗剤は強力な除菌・漂白作用があるので、掃除中に皮膚に触れたり目に入ることで身体を傷つけるおそれもあります。
- 必ず単独で使用する
- 換気をする
- 目に入らないよう注意する
- ゴム手袋をする
酸性洗剤と塩素系洗剤を混ぜると有害なガスが発生する恐れがあります。
洗剤を2種類同時に使用するのは絶対にやめましょう。
そして掃除中には窓を開けたり、換気扇を回すようにしましょう。
カビの原因
ではカビの原因とはなんでしょうか。
カビ菌はどんな環境でも空気中にふわふわ浮いていると言われています。
繁殖しやすい状態ではどんどん増えて「カビが生えた」という目に見える形になります。
- ホコリや汚れがある
- 気温が約25〜30℃
- 湿度が70%以上
人間の居心地の良い快適な気温はほぼカビの住みやすい気温と一緒と考えて良いでしょう。
さらにカビは、汚れや湿気があるところを好む傾向にあります。
梅雨の時期・結露の出やすい冬・室内の部屋干し・入浴・調理なども部屋の湿度を上げる原因になります。
最近では冬でも室内は温かく、窓に結露ができるくらいの湿度があるお宅が多いです。
カビを放置するとどうなるか?
カビを放置すると、カビから大量の胞子が発生します。
それだけでも不快なニオイが発生することがありますが、さらに放置するとニオイだけでは収まりません。
息をすることで多量のカビ胞子が身体に入ると、喘息・アトピー・アレルギー症状を起こす可能性があります。
また自宅のカビが原因でシックハウス症候群という病気を起こす可能性もあります。
シックハウス症候群とは
近年、住宅の高気密化などが進むに従って、建材等から発生する化学物質などによる室内空気汚染等と、それによる健康影響が指摘され、「シックハウス症候群」と呼ばれています。その症状は、目がチカチカする、鼻水、のどの乾燥、吐き気、頭痛、湿疹など人によってさまざまです。
引用:厚生労働省 公式HP
カビの発生を予防する方法
では、カビ菌を増やさない・カビの発生を予防するにはどうしたら良いのでしょうか。
ここでは、今すぐにもできるカビの予防策3選をお伝えします。
こまめに換気をする
とくかく一番手軽にできること、それは換気です。
湿度を高くしないよう、こまめに窓を開け換気をしましょう。
また、洗濯物を部屋干しすることも湿度を上げる原因になってしまいます。
なるべく部屋干しをしない、またやむを得ず部屋干しをする場合はエアコンでドライ機能(除湿機能)を活用しましょう。
https://twitter.com/tUYeP642FzgZkj2/status/1244168100091592704
結露を防ぐ
窓枠に発生するカビの一番の要因、それは結露です。
結露を予防することで窓周囲の湿度を下げ、カビを防ぐことができます。
結露予防のグッズもたくさん販売されているので、紹介します。
結露吸水テープ
結露の貯まりやすいゴムパッキンの部分に貼るだけで、水が貯まることによって起こる木部の腐食・カビを防止することができます。
吸水力は抜群で、ガラス面を流れ落ちる結露水を強力に吸い取ります。
結露ブロッカー3S
お掃除のプロが開発した商品で、実際にホテルや旅館などで使われています。
窓ガラスの水滴を完全に拭き取った後にスプレーし乾燥させるだけで、結露の発生を予防することができます。
掃除の仕上げにアルコールを使う
アルコールは、タンパク質を凝固させる効果があります。カビのタンパク質も分解してくれるので、カビには絶大の効果があります。
しかし、カビの黒い汚れを落とす漂白効果はありません。ゴムパッキンなどに染み込んだ黒い汚れを落とすには、別に漂白剤を使う必要があります。
そこでおすすめしたい使い方は、カビ掃除をした仕上げにアルコールを使用する方法です。
除菌効果が上がりカビ発生を強力に予防することができます。
おすすめのアルコール製剤はこちらです。
パストリーゼ
カビに対してはアルコール成分が70〜80%だと一番除菌に効果があるといわれています。
パストリーゼは、アルコール77%配合という非常に強力な除菌力をもっています。
果物や食器にも直接スプレーして使用でき、安全性が高く手軽に除菌・抗菌ができる人気の商品です。
今日、パストリーゼ77と言う除菌スプレーが凄いと言う話を聞いたのでどんなスプレーなのか検索してみた。ドーバー酒造と言う酒造会社が作る酒精77度の除菌スプレーで、強力な殺菌力と除菌力、カビや腐敗防止、消臭効果も有りトイレ掃除に使えるのは勿論食品に直接吹き掛けるのもOKなんだそう。すごい。 pic.twitter.com/ZgauaejzOu
— Green Pepper (@r2d2c3poacco) May 23, 2019
使用方法は簡単です。掃除が終わったあとに、パストリーゼをクロスに染み込ませゴムパッキン・サッシ・窓枠を軽く拭くだけです。
窓ガラスに直接スプレーするのも効果的です。数秒ですぐに乾くので瞬間除菌にもってこいですね。
- 引火性があるため、火の近くでは使用しない
- 他の漂白剤と混ぜない
窓枠掃除にカビキラーやハイターを使った場合は特に注意が必要です!!
掃除直後の使用は危険なので、十分に時間を置いてから仕上げとして使いましょう。
パストリーゼでもっとしっかり除菌したい方はこちらの記事を参考にしてみてください↓↓
まとめ
- 重曹の研磨効果・漂白作用は窓枠のカビにも効果的である
- クエン酸も一緒に使用することでより強力なカビ除去効果が得られる
- しつこいカビは奥深くまで根が張っているので落としづらい。そのような時は市販のカビ取り洗剤を使うと効果的である
- カビを放置すると汚れやニオイだけではなく、健康面でも害がある
- カビの発生を予防するには換気だけではなく湿度管理や結露対策が有効である
重曹は掃除に使える万能洗剤ですが、カビにも効果があるのがよく分かりました。
窓枠はどうしてもカビが発生しやすい場所でもあります。普段の掃除も大切ですが、カビを予防する対策も一緒に行っていくことがとても大切ですね。
カビのしつこい汚れで苦しむ前に、ぜひ紹介した掃除方法や予防方法を実践していただきたいと思います。
窓のカビ掃除については、こちらの記事もぜひご覧ください↓↓↓