病院やトイレ、建物の入口などでもよく見かけるアルコール消毒。
「アルコール消毒って、そもそもどうやって消毒できているのかな?」
「とりあえずアルコールを使っておけば安心なんじゃないの?」
と思っている方へ、アルコールで消毒できる原理をわかりやすく解説いたします。
アルコール消毒について正しく理解せずにやみくもに使っていると、もったいないことをしているかも…⁉
安心してアルコール消毒を行うために、その原理について解明していきましょう!
目次
アルコール消毒の原理
アルコール消毒の原理には、4つのステップがあります。
- アルコールの成分がウイルスの細胞を破壊する。
- ウイルスの中にアルコールが入り込む。
- ウイルスが栄養を取ることができなくなってしまう。
- 飢餓状態になって死滅する。
この原理によって多くのウイルスが消毒されているのです。
ですが、アルコールで消毒しても効果がないウイルスも存在しています。
なぜアルコールが使われているの?
効果のないウイルスがあることがわかっているにもかかわらず、なぜアルコールが使われているんだろう?と感じる方もいらっしゃいますよね。
ですが、やはりアルコール消毒には推奨される理由があります。
- 多くのウイルスを消毒できる。
- 短時間で消毒効果が出る。
- どこにでも持ち運んで消毒できる。
では、一つずつ解説していきましょう。
理由1.多くのウイルスを消毒できる
アルコール消毒液に含まれているエタノールには、多くのウイルスを消毒できる効果があるのです。
無水エタノールなどを販売している健栄製薬のホームページには、このように書かれています。
アルコール(消毒用エタノール、70%イソプロパノール)は、細菌芽胞を除くすべての微生物に効力を示す(図16)。
すなわち、アルコールはクロストリジウム・ディフィシルの芽胞などには無効である。 しかし、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)や腸管出血性大腸菌などの一般細菌のみならず1,2)、結核菌やB型肝炎ウイルスなどにも有効な消毒薬である3~5)。
図16. 微生物の消毒薬抵抗性の強さ、およびアルコールの抗菌スペクトル
この図についてさらに解説すると、左側の細菌芽胞が最もアルコール消毒に対する抵抗、すなわち消毒効果が得られにくい微生物です。
しかし、その次の結核菌やウイルスよりも右に書かれている微生物に対してはアルコール消毒の効果が得られます。
やはり、アルコールが消毒の効果を発揮できる微生物はとても多いのです。
理由2.短時間で消毒効果が出る
アルコール消毒を手に塗り込むとすぐに乾燥するということは、アルコール消毒を使ったことがある人ならご存知ですよね。
食事の前にアルコール消毒をしたら、乾くのが早いので食事をすぐに始められます。
手洗いももちろん効果はありますが、長い時間をかけて正しい方法で手を洗うことが必要になります。
小さいお子さんはうまく手が洗えないことも考えられるので、アルコール消毒を使うと安心ですね!
また、アルコール消毒をして乾燥したあとも有害な物質は残りません。
2度拭きの必要もないので面倒な手間が省けて、手軽に使うことができますよね!
外に出かけていて食事をするとき、すぐ近くに手を洗える場所があるとは限りません。 ピクニックやハイキングを楽しんでいるときなどは、アルコール消毒が便利です。 最近は様々な種類のアルコール消毒が販売されており、アルコールが効きにくいと言われているウイルスにも効果的なものもあります。 液体状やジェル状など、その場に合わせて使ってみてくださいね。 携帯用のアルコール消毒についてはこちらの記事を参考にしてみてください↓↓ アルコール消毒の効果があまり期待できないと言われているウイルスもあります。 では、そのようなウイルスに対してアルコール消毒の他に効果的な方法はあるのでしょうか? アルコール消毒では効果の出ないウイルスに有効な2つの方法を解説します。 次亜塩素酸ナトリウムは塩素系漂白剤の主成分で、強いアルカリ性を持っています。 塩素系漂白剤といえば、花王のハイターが有名です。 塩素系漂白剤を希釈して消毒したい場所を拭くことで、消毒することができます。 ですが、取り扱いに注意が必要です。 塩素系漂白剤を使う場合は危険が伴うので、正しく安全に使うようにしましょう。 次亜塩素酸ナトリウムであるハイターを使った消毒についてはこちらの記事を参考にしてみてくださいね。 次に、次亜塩素酸水です。 次亜塩素酸水とは、食塩水や(塩化ナトリウム水溶液)や塩酸に電気を通して分解させたことによって作られます。 次亜塩素酸ナトリウムとは違って酸性なので、食品添加物としても使うことができる安全な成分です。 直接手指の消毒に使ったり、スプレーに入れて使ったりすることができます。 また、次亜塩素酸水に対応している超音波加湿器に入れることで空間の除菌もできます! どんどん弊社の卸先の学校や飲食店が休校、休業となりネット販売以外は暇となり とうとう来週から交代で休みを取る事になりました。ネットは忙しくて休んでいる場合ではないのですが足並みを揃えないと行けないらしいので休みが増えます。 毎日、加湿器に次亜塩素酸水を入れ会社でも自宅でも空間除菌 pic.twitter.com/A3srMJLDMV — みちえっち店長 (@taitaiclub) April 19, 2020 身の回りを手軽に除菌できるので、購入を検討してみてはいかがでしょうか? 次亜塩素酸についてはこちらを参考にしてみてください。 正しく使うことができればとても心強い味方になってくれるアルコール消毒。 ですが、使い方を誤ると十分な効果を発揮することができません。 間違った方法でアルコール消毒をしていないか、次の3つをチェックしていきましょう。 目に見える汚れがある場合はアルコール消毒はせず、まずは手洗いをしましょう。 アルコール消毒に洗浄の成分は含まれていません。 手が汚れたままアルコール消毒をしてしまうと、汚れをさらに広げてしまい効果が薄くなってしまいます。 こちらの手洗い動画を参考にしてみてください。理由3.どこにでも持ち運んで消毒できる
アルコール以外の消毒方法はあるの?
方法1.次亜塩素酸ナトリウムでの消毒方法
方法2.次亜塩素酸水での消毒方法
間違ったアルコール消毒のやり方は消毒の意味がなくなる⁉
チェック1.汚れた手に使ってはいけない
正しい手洗いをすることで、アルコール消毒が手に入らないときでも手の衛生を保つことができます!
チェック2.濡れた手のまま使ってはいけない
もし、手が濡れている場合はしっかり乾かしてからアルコール消毒を行いましょう。
手が濡れたままアルコール除菌をすると、効果が減少してしまいます!!
それは手に残っている水分によって、アルコールの濃度を下げてしまうからです。
アルコール消毒液の原材料で濃度が70%だと最大の消毒効果を発揮する。
無水エタノール、消毒用エタノールなどが販売されている。
そして、アルコール消毒液として販売されているものは70%前後の商品がほとんどです。
消毒効果を下げないようにするため、きちんと手を乾かしてから使いましょう!
共用のタオルを使用するとウイルスの感染リスクが高まってしまいます。
手を洗った時はその都度新しい清潔なタオルを使用すると安心ですよ。
チェック3.使いすぎると手が荒れてしまう
消毒したいからと言って何度も何度もアルコール消毒を行うと、手に必要な皮脂まで洗い流してしまいます。
手の保湿がされなくなり乾燥してしまうとバリア機能が低下してしまい、細菌による炎症が起きてしまうことも。
看護師などの職業柄アルコール消毒をする機会が多い方は、日ごろからハンドクリームを塗るなどして対策しましょう。
https://twitter.com/mentholatum_cp/status/1249532763176341507?s=20
こちらのハンドクリームはアルコール消毒による手荒れにも効果がありますよ。
購入はこちらからどうぞ!
外出から帰ってきたときや食事の前など、大事なときにアルコール消毒を行うように心がけましょう。
アルコール消毒のタイミングについて、こちらの記事を参考にしてみてくださいね。
まとめ
- アルコール消毒はウイルスに浸透して細胞を壊すことで、消毒をしている
- アルコール消毒の効果が期待できないウイルスもある
- 多くのウイルスに効果があり、持ち運べてすぐに使えるアルコール消毒は便利
- アルコール以外に次亜塩素酸を使うことも消毒効果がある
- 正しい方法でアルコール消毒を行わなければ意味がなくなってしまう
アルコール消毒の原理について学ぶことができました。
アルコール消毒にはデメリットもあるけれどそれ以上に大きなメリットがある、と私は考えています。
どうやって効果が出ているのか、何をすると効果が無くなってしまうのかなど、原理を理解して正しく使えれば、元気に暮らせる毎日になりますよね。
ぜひ、周りの人に伝えてみてください!
アルコールで家の中を消毒したり掃除をすることができますよ。こちらの記事を参考にしてください↓↓
この記事を読んだあとには「アルコール消毒ってこういう効果があるんだよ!」と、周りの人におすすめしたくなるはずですよ。