皆さんは、ご家庭でのお掃除に何か除菌・抗菌グッズを使っていますか?
キッチンの台ふきやスポンジ、排水口にスマホなど、見えない菌が家中に潜んでいます。
そして、菌が繁殖しやすい場所別にいろいろな除菌剤が売られていますが、それぞれ購入するとコストもかかってしまいますよね。
今回はそんな悩みを解消してくれる、アルコールでつくる除菌スプレーの簡単な作り方をご紹介します。
目次
そもそも「除菌」ってどういう意味?
それでは、まず「除菌」とはどういう意味でしょうか?
「菌を取り除く」イメージはあるかと思いますが、菌を殺してくれるのでしょうか?
ここでは、除菌関連の言葉を集めてみました。除菌と殺菌、除菌と消毒はどう違うのかを整理してみましよう。
意 味 | |
滅 菌 | あらゆる菌を殺菌すること。 |
殺 菌 | 特定の菌を殺すこと(医薬品・医薬部外品のみに使用) 一部の菌が減るだけでも殺菌という。 |
除 菌 | 菌を取り除くこと。菌を殺すことも含む(医薬品・医薬部外品以外)。 |
抗 菌 | 菌の増殖を抑えること。菌が住みにくい環境をつくること。 |
消 毒 | 細菌の活動を弱めること。人体に有害な物質を除去または無害化すること。 |
例えば、「除菌」をうたった有名なファブリーズ。医薬品または医薬部外品ではないけれども、菌を殺すことができるということですね。
これから作る「除菌スプレー」は、アルコールを使います。家庭用品への使用にあたって、アルコールは身体に安全なのかを見ていきましょう。
手作りの除菌スプレーが重宝する理由
除菌スプレーを家で手作りすることは、私たちにとってのメリットがたくさんあります。
- 掃除道具を最小限に抑え、場所をとらない(断捨離効果も⁉)
- 除菌・抗菌グッズの代用ができ、節約ができる
- 無臭で安心して家中に使える
- 必要な時に必要なだけ作れる
- 市販のものと比べると環境にもやさしい
掃除道具が多すぎるのはよくないよね。掃除道具と手順さえ整理してしまえば、きれいな部屋になるよ。【「おそうじ習慣」がない家の傾向と対策 – インターネットの備忘録 】http://t.co/sOaDqVGi
— たこ焼き大好き家庭医 (@takoyakick) January 5, 2013
エタノールは除菌スプレーとして使える?
アルコールといっても種類はさまざま。エチルアルコール、メチルアルコール、プロピルアルコールなどが含まれますが、一般的には「エチルアルコール(エタノール)」のことをいいます。
これから使う「エタノール」は、「エチルアルコール」の国際化学命名法の呼び名です。
アルコールにはエタノールとメタノールの2種類ある
エタノール=エチルアルコール
メタノール=メチルアルコール
エタノールが一般的に飲んでる酒で人体の消毒にも使われる
メタノールは人体に害があるから燃料用として使われる
メチル飲んだら失明する程有害なので『メチルは目散る』と覚えましょう— ジャッカル♪ (@jackallABEL) March 10, 2020
エタノールは、本当に安全?
エタノールは、お酒の成分と同じなので口に入っても安全といわれています。化粧品にも使用されており、少量であれば皮膚への影響もほとんどないようですね。
ただし、スプレーで噴射の際は、目に入らないようにしましょう。
エタノールの安全性(刺激性・アレルギー)について
エタノールの現時点での安全性は、(省略)化粧品配合量および通常使用下において、一般的に安全性に問題のない成分であると考えられます。
また、エタノールは完全に蒸発しますので、小さなお子さんや赤ちゃんのおもちゃを拭いてもしっかり乾かせば安全です。
https://twitter.com/kazunosuke13/status/1091182364976279552
エタノール使用時の注意
エタノールは、健康への害はないとはいえ、使用する場合は以下に注意しましょう。
- 換気を行う
- 火気厳禁
- 目に入らないようにする
- 手荒れの原因になる
- ニス、発泡スチロール、皮革製品には使用しない
- IPAやメタノールを含む消毒エタノールは、口にするところには使用不可
- ペットの口に入るところは避ける
IPA(イソプロピルアルコール)やメタノールを含むものは、毒性があります。
家の除菌に使用するには問題ありませんが、まな板など直接口に入るものを調理するものの掃除には、使わないようにしましょう。
また犬や猫は、エタノールを舐めると、体内に残り、中毒症状を起こしてしまうこともあります。
除菌スプレーにおすすめ! エタノール3選
それでは、除菌スプレーに使えるエタノールを3点ご紹介します。
- 無水エタノール
- エタノール
- 消毒エタノール
それでは、それぞれの特徴を見ていきましょう。
無水エタノール
エタノール濃度は、99.5 %以上です。水をほとんど含まないので、揮発性がとても高いのが特徴です。
除菌や消毒効果が出る前に蒸発してしまうので、そのまま使うと除菌・消毒効果はあまりありません。
しかし、水で薄めることで、消毒用エタノールと同様な効果を得られます。
そのまま使用する場合は、ガラスなどの透明度の高いものや金属機器の掃除におすすめです。拭いたあとが残らないのできれいになりますよ。
エタノール
エタノール濃度は、95.1~96.9 %です。
エタノールのままでは除菌・消毒効果があまりないので、水で薄めて使います。
水で薄めることで、消毒用エタノールと同様な効果を得られます。
「消毒用アルコール?薬局にいろいろあってややこしい!」
という方の助けになれば、と思い作りました。 pic.twitter.com/a3xUw3eq58— 倉戸みと@黒の錬金術学会 (@mitragyna) February 16, 2020
消毒用エタノール
消毒用エタノール濃度は、76.9~81.4 %です。
水で薄めずともそのままで、脱臭、脱脂(油をおとす)、除菌、消毒効果があります。
使用用途としては、家庭内用品全般に使用できます。例えば、まな板やシンクの除菌や臭いをとったり、冷蔵庫、おもちゃの除菌や、手指の消毒にも使えます。
超簡単!アルコールによる除菌スプレーの作り方
では、さっそく除菌スプレーを作ってみましょう。
- エタノール
- スプレーボトル
- 精製水(消毒用エタノールには不要)
- 計量カップ(消毒用エタノールには不要)
アルコールによる除菌効果のある濃度は、70~80%です。ですので、エタノールが70〜80%の濃度になるように精製水を混ぜれば、除菌剤を作ることができます。
スプレーボトルに以下の割合で、エタノールと精製水を入れる。
- 無水エタノール:精製水 4:1
- エタノール:精製水 5:1
- 消毒用エタノール: 現液のまま
まとめ
- 除菌スプレーにはエタノールを使用する。身体に安全とはいえ、注意するべき事項もある。
- エタノールスプレーを手作りすることで、掃除道具を最小限に抑えコストも抑えられる。
- 除菌スプレーは、無水エタノール、エタノール、または消毒用エタノールを濃度70~80%になるように水で薄める。
いかがでしたか?私はもともとお掃除が苦手で、掃除には場所別の洗剤や除菌剤を購入していました。
でも、一度購入するとなくならないので、何年も放置したまま。埃をかぶっているし、除菌剤の匂いが苦手で、掃除自体がおっくうになっていました。
ですが、除菌スプレーを自作するようになってからは、除菌剤を何年も持たず、必要な時に必要なものを作る習慣ができました。
除菌グッズを購入しなくなったので、節約にもなっています。
みなさんも、お店にズラッと並ぶ除菌・抗菌グッズを購入する前に、まずはエタノールで除菌スプレーを作ってみてはいかがですか?
その他にも除菌スプレーに関する記事をご紹介してますので、参考にしてくださいね。