掃除機は一家に一台置いてある家電の一つですね。
種類がたくさんありますが、吸引力を重視する方もいると思います。
「吸引仕事率って書いてあるけど、なんのことなのかな?」
「吸引力が高ければ、なんでもいいんでしょ?」
と疑問に思うことありますよね?
今回は、吸引仕事率(ワット数)の疑問や、掃除機を選ぶ際のポイントなどを紹介していきたいと思います。
目次
吸引仕事率(ワット数)って何?
掃除機の吸引仕事率(吸込仕事率)という言葉を見たことがある方もいると思います。
「吸引力と同じ意味なんでしょ?」
とみなさん考えると思いますが、実は少し違うのです。
吸引仕事率とは、空気を吸い込む力だけをワット数で表したものです。
車で例えるなら、エンジンの大きさと同じです。
エンジンが大きいからって早く走るわけではないですよね?
吸引仕事率は、根本的なパワーがどのくらいあるのか?を示す基準になります。
では、この吸引仕事率はどのようにして計算されているのでしょうか?
吸込仕事率の計算方法
吸込仕事率は、次の計算式によって算出されます。
吸込仕事率=真空度×風量×0.01666
真空度…ゴミを浮き上がらせる力
風量…浮き上がらせたゴミを運ぶ力
引用:三菱電機公式サイト
測定方法は、日本電機工業会規格が定める「JEM 1454」という規格によって定められています。
その方法としては、新しいフィルター付けた掃除機本体に、ホースと延長管をまっすぐに取り付けます。
延長管の先に測定するための装置を付けて、運転時の風量と真空度を測定します。
引用:ヨドバシカメラ公式サイト
測定した風量と真空度に、0.01666を掛けると、吸込仕事率が求められるということですね。
しかし、この方法では、どのくらいゴミを吸い取るのか?は検証されていませんね。
実は、吸引仕事率=実際にゴミを吸い込む能力ではないのです。
そこに取り付けられるヘッドの種類やゴミの集め方によって、実際の吸引性能は大きく変わります。
もちろん吸引仕事率の数字も比較対象にはなります。
目安としては、じゅうたんなどの奥に入り込んだホコリなどを吸い上げるには、最低300w程度の吸込仕事率が必要といわれています。
そして海外ブランド掃除機には、国際規格のダストピックアップ率を計測しています。
あまり聞き慣れないダストピックアップ率とは何なのでしょうか?
ダストピックアップ率とは?
吸引仕事率にかわって、ダイソンなど外国製品が持ちだしてきたのが、ダストピックアップ率です。
これは、国際電気標準会議(IEC)において定められている測定方法です。
- 実際に床にゴミを散らし、掃除機で吸いとる。(ゴミの種類は、けい砂を使用)
- 吸い取れなかったゴミがどれぐらい残ったかを計測する。
こちらは実際にゴミを吸った数値が、わかるのでとてもわかりやすいですよね。
しかし、この測定方法は、欧米の靴を履いたまま部屋に入る習性に応じての測定です。
日本人は靴を脱ぎますよね?
欧米人は靴で部屋に上がるため、砂や土が掃除機で吸うゴミとなりますが、日本はホコリをゴミとする違いがあります。
日本工業規格(JIS)においても、「性能測定方法(JIS C9802)」が定められていますが、国際規約を翻訳しただけに近いので、まだ確率されていません。
そのため、国内ではダストピックアップ率で評価しているメーカーがまだ少ないのが現状です。
ホコリを良く吸い取ってくれる掃除機のご紹介はこちらから↓
では、何を基準に掃除機を選べばいいのでしょうか?
吸引力を決める3つポイント
吸引力=吸引仕事率ではないので、何を基準に選べばいいのか知りたいですよね?
以下の3つに注目して選ぶといいですよ♪
- 吸引仕事率
- ゴミの集め方
- ヘッドの性能
詳しく説明していきたいと思います!
吸引仕事率
ここは先ほど説明した通り、掃除機の持っているパワーです。
ワット数が高ければ高いほど、パワーがあるということですね。
Panasonic紙パック式電気掃除機の吸込仕事率は600wに対し、ダイソンはおよそ170wです。
「全然違うじゃん!おそらくダイソンのがゴミを吸うよね?」
と思ったと思います。
パナソニックの方は、ダストケースが目詰まりする可能性があり、吸引力が低下しやすいため、吸引仕事率が高く設定されているのです。
このように、吸引仕事力は1つの目安として捉えることが、重要です。
ゴミの集め方
次に注目すべき点は、ゴミの集め方です。
ゴミの集め方は2種類あるのですが、紙パック式かサイクロン式に分かれます。
仕組みとしては以下の画像のような仕組みになります。
引用:家電検索
ここで重要なのは、風の通り道を邪魔しているのがどれくらいあるか?ということです。
ゴミをためる容器と吸い込んだゴミが、風の通りを悪くする原因です。
- フィルターレスサイクロン→ゴミも容器も邪魔になりにくい。
- 普通のサイクロン→ゴミとフィルターが邪魔になる。
- 紙パック式→紙パック自体も溜まったゴミも邪魔になる。
ということは、一番いいのはフィルターレスサイクロン式ということになりますね。
この場合、吸引仕事率はフィルターレスサイクロンが低く、紙パック式は高くなります。
紙パック式などは、吸引仕事率が高いので使い始めなら吸引力もありますが、使っているうちにゴミが溜まってどんどん吸わなくなってきますよね。
そのようなイメージを持っていただければと思います。
ヘッドの性能
最後に、注目すべき点はヘッドの性能です。
実際に掃除する床の形状にあわせて、空気が漏れない(床面との隙間の少ない)ヘッドを選びましょう。
ヘッドの種類は3つあります。
- パワーヘッド
- タービンヘッド
- 回転ブラシ無
吸引力を考えると一番いいのは、パワーヘッドです。
なぜならば、空気の漏れが少なくて吸引力が発揮されやすいからです。
パワーヘッドは、ブラシがモーターで回転するタイプなので、全ての場所において力を発揮してくれます。
ヘッドにモーターが内蔵されていると重くなりがちですが、最近では「自走機能」と呼ばれる機能がついているので、スムーズに掃除ができます!
タービンヘッドは、吸い込む空気の力でブラシが回転するタイプです。
パワーヘッドよりも軽くできている反面、書き出す力は劣りますので、フローリングや畳におすすめです。
回転ブラシ無しは、その名の通りブラシが回転しないタイプで、床の表面を擦る程度の役割しかありません。
なので、回転ブラシ無しは、比較対象外になってしましますね。
掃除機を選ぶ際に、吸引力を重視するならば、
- フィルターレスサイクロン式のパワーヘッドを選ぶ。
- 同じような製品で迷った場合は、吸引仕事率が高い方を選ぶべき!
ということになりますね^_−☆
パワーヘッドのことを詳しく知りたい方はこちらから↓
実は、掃除機の種類まだまだたくさんある
掃除機を選ぶ際、先ほどの3つのポイントは抑えつつ、形状・重量・騒音・コードの有無といった部分も比較すると、使う人に合った掃除機を選ぶことができるはずです!
まず、掃除機の形の種類は以下の3つです。
- キャニスター型
- スティック型
- ロボット型
順に詳しく説明していきたいと思います。
キャニスター型
重さのあるモーターにタイヤをつけて転がすことで、実際に手に持つ部分を軽量化しているという仕組みになっています。
【メリットとデメリット】
メリット | デメリット |
---|---|
・種類が豊富 | ・重量がある |
・吸引力を長時間キープ | ・収納スペースをとる |
・長期間で見るとコスパがいい | ・動き回りづらい |
コード式なので、吸引力を長時間保つことができますが、重量があり収納スペースをとるものが多いです。
バッテリーの劣化を気にしなくていいため、長期間で見た場合のコストも安くなります。
広い家を毎日くまなく掃除したい、汚れが強い場所を短時間で掃除したい、などパワー重視の方は、キャニスター式をおすすめします!
スティック型
主流になりつつあるのがスティック型で、様々なメーカーが競って新モデルを発表しています。
一人暮らしのワンルームから一軒家まで手軽に使えるのでとても便利ですね!
【メリットとデメリット】
メリット | デメリット |
---|---|
・収納がコンパクト | ・充電がなくなると威力低下 |
・コードレスで動きやすい | ・手元が重くなりがち |
・構造がシンプル | ・バッテリーの劣化がある |
コンパクトに収納できて、インテリアにマッチするお洒落な掃除機が多いです。
充電式なので、長時間の稼働はできませんが、すぐに取り出して掃除ができるのは楽ですよね。
小さい子供がいる家庭は、特に食べこぼしなどの汚れた場所をすぐに掃除できるためにおすすめです。
ロボット型
部屋を自動でくまなく掃除してくれるのが、ロボット掃除機ですね。
自動でお掃除をしてくれるので、忙しい方や、お年寄りなどにはピッタリです。
【メリットとデメリット】
メリット | デメリット |
---|---|
・家事の時短になる | ・角など細かい所は掃除できない |
・排気が少ない | ・値段が高い |
・いつもキレイな状態を保てる | ・音がうるさい |
段差や角などは、十分に掃除ができない可能性があり、ロボット掃除機が移動するための走行スペースが必要になります。
床に物を置いてしまうと、掃除の妨げになるので、床に物を置かない習慣が身につきますよ〜。
掃除機をかける時間を外出したり、ほかの家事や育児などに当てられるのが一番のメリットですね!
上位モデルにはマッピング(地図作成)がついているので、部屋の指定をすることも可能です。
もっと詳しく掃除機の種類について書いてある記事があります↓
おすすめメーカーのご紹介
各メーカー別に、こだわりや特徴があるので見ていきたいと思います。
他にもたくさんのメーカーから出ていますが、今回はおすすめの4つをご紹介しますね!
ダイソン
ダイソンの特徴は、なんといっても吸引力の強さです!
モーターに力を入れており、微細な粒子を99.7%以上捉えられる、ポストモーターフィルターを使っています。
お子さんがいる家庭や、ペットがいる家庭では、排気は気になりますよね?
部屋の空気よりも綺麗な空気を排気します。
最新型では、キャニスター型の掃除中に倒れてしまっても自分で起き上がる仕組みのものもでてます。
パナソニック
パナソニックは壁ぎわ集じんという壁ぎわもしっかりお掃除できます。
壁ぎわ集じんは、パワーノズルを使用してい壁ぎわのゴミまで、しっかり届きます。
掃除しているときに、あとちょっと届かないんだよな〜と思うことありますよね。
パナソニックは、独自のV字ブラシを搭載しています。
中央にゴミを集め、しっかりと吸引力で取り残しを防ぐ機能もついています。
三菱
三菱は、アレルパンチ植毛を使用しています。
これは、ダニの死骸やふん、花粉、かびなどのアレル物質を抑制してくれます。
ハウスダストにお困りの方や、花粉症がひどい方にはおすすめですよ!
また、三菱ならではのエアブロー機能が搭載されていおり、この葉やなどを吹き飛ばす効果があります!
東芝
東芝は、サイクロン式のトルネオシリーズが人気です。
デュアルトルネードシステムを搭載しており、2つの気流を駆使することで、パワフルな吸引力を持続できます。
また、ボディが軽量で、フィルターとダストカップは丸ごと水洗いができてしまいます!
排気フィルターの目詰まりを抑えるミクロトルネード分離が、吸引力を落とさないのが特徴です。
総合的に吸引力のあるおすすめの掃除機とは?
では、吸引力のある掃除機はどの掃除機なのでしょうか?
人気と機能性を含めて、本当におすすめのキャニスター型と、スティック型をご紹介していきます!
TOSHIBA TORNEO V(トルネオ ヴィ)VC-SG910X-R
引用:Amazon公式サイト
- 吸込仕事率: 180 W
- ヘッド:ラクトルパワーヘッド
- フィルター:フィルターレス
- 集塵方法:サイクロン式
- 本体重量:2.3kg+スティック重量:1.4kg
重さは、本体が2.3kg+スティック1.4kgで合計3.7kgと、とても軽量です。
3つの気流で、ゴミと空気を分離するバーティカルトルネードシステムが特徴です。
サイクロン部は、フィルターレス構造で、目詰まりせず吸引力が99%以上持続します。
引用:東芝公式サイト
ダストカップのゴミは約1/7に圧縮され、ネット部へのゴミが付くのを最小限にしてくれます。
簡単に分解でき、水洗いができるのでとても衛生的ですね。
またヘッドは、ラクトルパワーヘッドを採用しており、吸い込み幅がワイドになっています。
床の菌を除去してくれる作用もあり、回転ブラシへにゴミが付きにくい構造です。
引用:東芝公式サイト
吸引仕事率は180Wと低いですが、パワーヘッドとバーティカルトルネードシステムにより、吸引力は強力になります。
他にも、目の届かないところのゴミもランプで知らせるゴミ残しまセンサーや、暗い場所を明るく照らすワイドピカッとブラシなどをがあるので、掃除しやすい設計になっているのでおすすめです。
三菱電機 iNSTICK ZUBAQ HC-JD1J
引用:三菱公式サイト
- 吸込仕事率: 非公開
- ヘッド:パワーヘッド
- フィルター:フィルターレス
- 集塵方法:サイクロン式
- 本体重量:1.9kg
約1.9Kgはスティック型の中でもトップクラスの軽さです。
充電台から手前に引くとスティック型になり、持ち上げるとハンディ型になるという2Wayの脱着が特徴です。
小さな子供を抱っこしながらでも、片手でスティック型・ハンディ型とすぐに使い始められるのがメリットですね!
吸引仕事率はメーカー非公開ですが、12万5,000回転というダイソンにも負けないJCモーターの搭載により、吸引力が強力になっています。
ローリングはもちろん、カーペットやラグのゴミもしっかり吸い取れますよ。
ヘッドはネオジウム磁石モーターを内蔵しており、ゴミのかき出しができるので、様々な床に対応ができます!
約90分間充電すれば、約40分間続けてお掃除することが可能です。
また、スタイリッシュなデザインで、スタンド一体型なので、リビングのインテリアとして置いておけば、充電をし忘れる心配もありません。
ギャル曽根さんが実際に使っての感想の動画もあります↓
他の掃除機にない機能としては、ゴミを吹き飛ばしながら掃除できるエアブロー機能があります。
玄関やウッドデッキなど、外ゴミの掃除にもできてしまうのです。
ゴミはワンタッチで外せて、捨てやすいように工夫されています。
サイクロンボックス、ダストボックス、回転ブラシなどは全て水洗い可能なので清潔に保てるのでおすすめですよ!
まとめ
- 吸引仕事率=吸引力ではない
- 吸引力を決めるポイントは吸引仕事率・ヘッドの性能・ゴミの集め方
- おすすめメーカーはダイソン・パナソニック・三菱・東芝
- 吸引力のある掃除機のキャニスター型はTOSHIBA TORNEO V VC-SG910X-R
- スティック型は三菱電機 iNSTICK ZUBAQ HC-JD1J
掃除機にもいろいろ種類があって、選ぶのに困りますよね。
今回は吸引力に注目して比較してみました。
やはりゴミを良く吸ってくれる掃除機が一番重宝してくれるはずです!
皆さんの掃除機選びの参考になればと思います。
他にも掃除機についての記事がたくさんあるので、参考にしてくださいね↓
掃除機の吸引仕事率も大切なのですが、他にもポイントがあるので解説していきますね!