サラダやデザートに使う生野菜やフルーツなどの食品はふだん消毒していますか?
除菌ができるということで、最近その名が広く知られるようになった次亜塩素酸。
その次亜塩素酸で食品の消毒は可能なんでしょうか。
「生野菜などは消毒したほうがいいの?」
「次亜塩素酸を食品へ使う場合の方法は?」
そんな疑問を持っている方のために、次亜塩素酸の食品への使用方法やおすすめ商品をご紹介します。
目次
生野菜などの食品は消毒すべき?
栄養たっぷりの生野菜やフルーツ。
サラダなどにする時、いつもどのように調理していますか?
- 虫
- カビ
- 有害微生物に汚染された泥
- 食中毒原因菌
- ウイルス
生野菜には、こんなものが付いている可能性があります。
どの野菜も、30秒ほどの水洗いで菌の数は約3分の1に減らすことができます。
しかし免疫力の弱っている方や子どもが食べる場合にはそれだけでは不安ですよね。
生野菜・フルーツは適切に消毒してからいただくのが安心です。
食品への使い方
最近よくメディアで取り上げられ注目されている殺菌成分「次亜塩素酸」。
次亜塩素酸を含む水溶液には次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムがあります。
両者とも殺菌作用がありますが、全く違うものです。
しかし、どちらも食品には使えます。
▽次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムの違いについて詳しくはこちら
次亜塩素酸ナトリウムを使う場合
次亜塩素酸ナトリウムは塩素系漂白剤のこと。
漂白・殺菌の効果がありますが、日本国内で食品添加物の指定を受けています。
食器やドアノブなどの消毒といった対物に使われることが多いですが、市販の塩素系漂白剤でも食品の消毒に使えます。
原液は濃度5~6%のものと10~12%のものが一般的です。
野菜の殺菌には100ppm~200ppmの濃度に希釈して使う必要があります。
100ppmの溶液
- 500ml作りたい→原液1ml+水499ml
- 1000ml作りたい→原液2ml+水998ml
200ppmの溶液
- 500ml作りたい→原液2ml+水498ml
- 1000ml作りたい→原液4ml+水996ml
100ppmの溶液
- 500ml作りたい→原液0.5ml+水499.5ml
- 1000ml作りたい→原液1ml+水999ml
200ppmの溶液
- 500ml作りたい→原液1ml+水499ml
- 1000ml作りたい→原液2ml+水998ml
- 次亜塩素酸ナトリウム
- 水
- 野菜を入れるボウル・桶
- 手袋
- ペットボトル
- ボウルに次亜塩素酸ナトリウムの原液、水の順に入れて混ぜる
- 野菜を入れる
- 5~10分つけおきする
- 流水でしっかり洗い流す
次亜塩素酸ナトリウムを使う際の注意点
次亜塩素酸ナトリウムは食品添加物の指定を受けていますが、塩素系の殺菌剤の一つ。
取り扱いには注意が必要です。
効果が薄くなってしまったり危険がないように以下の点に注意しましょう。
- 手袋を使う
手荒れの心配があるので、皮膚についた場合はすぐに洗い流しましょう。 - 酸性洗剤と混ぜない
有毒ガスが発生して危険です。
特にトイレ用の酸性洗剤は強い酸性なので注意してください。 - 汚れは落としてから
殺菌力が低下してしまうので、効果を十分に発揮させるために汚れはキレイに落としましょう。 - 冷暗所で保管し、早めに使用する
殺菌力の低下を防ぐため、冷暗所で保存します。
次亜塩素酸水を使う場合
次亜塩素酸水は食塩水や塩酸を電気分解したもの。
安全性が高く、対物だけでなく手肌にも使用できます。
ここでは弱酸性の次亜塩素酸水を使った方法をご紹介します。
- 弱酸性の次亜塩素酸水(塩素濃度20mg/kg、PH3~5)
- 水
- 野菜を入れるボウル・桶
- 弱酸性の次亜塩素酸水で野菜を30秒洗い流す
もしくはつけおきする - 水ですすぐ
次亜塩素酸水を使う際の注意点
次亜塩素酸水は高い安全性が証明されています。
しかし使用方法を守らないと効果が発揮できなかったり安全性が下がることもあります。
以下の点に気を付けます。
- 酸性の強い次亜塩素酸水を使用しない
栄養素が抜けたり、劣化の可能性があるので、酸性の強い次亜塩素酸水を使用しないようにしましょう。弱酸性であれば大きな影響はでません。 - 長期保存は避ける
次亜塩素酸ナトリウムなどに比べて長く保存ができません。冷暗所に保管し、なるべく早く使い切りましょう。
食品に使えるおすすめ次亜塩素酸
次亜塩素酸ナトリウムは通常のタイプの他に、食品添加物タイプがあります。
「次亜塩素酸ナトリウム」と「次亜塩素酸水」で食品に使うのにおすすめの商品をご紹介します。
月星ブリーチC
次亜塩素酸ナトリウムが主成分の食品添加物です。
野菜・フルーツの除菌もできます。
野菜・フルーツを洗って汚れを落とした後、水で薄めた月星ブリーチCに浸します。
10lの水+原液20mの場合、約10分つけ置きします。
10lの水+原液33mlの場合は約5分です。
その後しっかりすすぎます。
▽月星ブリーチCについてこちらで詳しく紹介されています
ニューブリーチ食添
食品添加物タイプの塩素系漂白剤です。
野菜・フルーツの殺菌に使用できます。
10lの水+原液20ml(キャップ1杯)に約5分浸したあと、水でしっかりすすぎます。
排水溝の掃除にも使えます。その場合、10lの水+100ml(キャップ5杯)で使用します。
バイゲンラックスクイック200
食品添加物規格の次亜塩素酸ナトリウム製剤。
希釈不要なので、すぐに使えます。
野菜・フルーツの殺菌の他、手すりやドアノブなどの殺菌も。
次亜塩素酸ナトリウム濃度は0.02%(200ppm)です。
次亜塩素酸水 パーフェクトクリーン
水と食塩が原材料の除菌水です。
99.5%以上の除菌消臭が可能。
使用後はただの水に戻ります。
原液濃度は500ppmなので、野菜・フルーツの殺菌のためには水で5~10倍に薄めます。
冷暗所に保管し、希釈した場合は1カ月以内に使い切りましょう。
弱酸性次亜塩素酸水Celaセラ水
非電解の弱酸性次亜塩素酸水。
ストレートタイプで希釈不要。
弱酸性水なので、肌に優しく安全に使えます。
CELAセラ水で野菜やフルーツを流水洗いすることにより除菌効果が期待できます。
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まとめ
- 次亜塩素酸ナトリウムも次亜塩素酸水も食品の消毒に使える
- 次亜塩素酸ナトリウムを使う場合は濃度とつけおき時間に注意する
- 次亜塩素酸ナトリウムは手袋をして使う
- 次亜塩素酸水は弱酸性のものをそのまま使用
- 次亜塩素酸水は長持ちしないので早めに使いきる
次亜塩素酸はドアノブや手すりなど物の消毒の他に、野菜・フルーツの消毒にも使える便利な商品です。
次亜塩素酸ナトリウムの場合は、手に付着しないように気を付けないといけませんが、次亜塩素酸水は手肌にも優しいです。
どちらも濃度に気を付けて、次亜塩素酸で消毒した後は水ですすぎ洗いをしましょう。
暑くなってくるこれからの時期は得に生野菜・フルーツを食べて食中毒にならないよう気を付けて次亜塩素酸での消毒も検討してみてくださいね。
次亜塩素酸での消毒についてはこちらの記事もチェック↓↓
今回は次亜塩素酸で食品を消毒する方法です。
サラダを作る際など、ぜひ参考にしてみてくださいね。