「ハイターで作った消毒液は、どのくらい日持ちするんだろう?」
目次
ハイターに使用期限はあるの?
ハイターは安価なため購入しやすく、必ずと言っていいほど、どのご家庭にも1本はあるのではないでしょうか?
この主成分は次亜塩素酸なのですが、実はアルコールよりも強力な消毒薬なんです!
病院などでも使用されることが多いんですよ。
このハイターですが、実は使用期限は設けられていないのです。
ラベルに記載されているのはたったこれだけなんです。
見ていただくとわかる通り、使用期限の記載はありません。
なぜ使用期限が書かれていないかというと、「保存状態が適切な場合、未開封の状態で3年以上経過しても品質などが安定している場合は、使用期限を明記する必要がない」という薬機法に基づいているからです。
医薬品や医薬部外品の品質や安全性を確保することを目的として作られた法律のことです。
未開封で3年品質が保たれるということですが、1度開けてしまったら、早めに使い切ることをおすすめします。
開封した後の使用期限は、1年がおおよその目安です。
ハイターで作った消毒液の使用期限は?
ハイターは、開封しただけで使用の目安がグッと短くなりましたね。
では、ハイターで作った消毒液の使用期限はどうなのでしょう。
手作りの消毒スプレーの使用期限は、濃度によって変わってきます。
- 0.1%の高濃度液の場合は、約7日間は使用可能
- 0.02%の低濃度液の場合は、24時間ほど
消毒液は、ハイターを水で薄めて作りますよね。
薄めた時点で消毒効果は弱まり、日が経つにつれて消毒効果は無くなっていきます。
「ハイター」「キッチンハイター」を薄めた液(=希釈液)は、次亜塩素酸ナトリウムが分解されやすく効果が持続しません。希釈液は使用の都度、必要な量をつくるようにして下さい。
引用:花王株式会社公式サイト
しかし、公式サイトにも書いてある通り、すぐに使い切れる量を作るようにしましょうね。
キッチンハイターの使用期限についての記事はこちらから↓
消毒液は作り置きはできるの?
濃度によって使用期限に違いはありますが、基本的にはハイターの消毒液は作り置きには適していません。
確実な効果を得るためには、必要な時に必要な量を作って使用することが望ましいと言えます。
また、作り置きした消毒液を長期間保存していると、容器が破損して漏れたりすることがあるので、注意しましょう。
また、希釈液を作って保存することはおやめください。効果が持続しないだけでなく、液を入れた容器の材質によっては、容器が腐食し、もれや破裂することがあり危険です。
希釈液を持ち歩くこともおやめください。液がもれた場合、衣類について脱色したり、手肌について皮膚を傷めたりするおそれがあります。
引用:花王株式会社公式サイト
作り置きには適していませんが、先ほど濃度の違いで使用期限が違うとありましたね。
困惑している方もいると思いますので、どんな条件だと保存が可能になるか見ていきましょう。
保存可能な消毒液の条件
保存が可能な条件とは、希釈濃度が高い場合です。
便や吐物が床などに付着した場合は、0.1%の濃度で消毒液を作るのですが、この0.1%の濃度であれば保存が可能です。
《濃度が0.1%の消毒液の使用期限》
保存状態 | 使用期限 |
希釈後未使用 遮光容器で保存 | 約1ヵ月 |
希釈後使用 遮光容器で保存 | 約1週間 |
希釈後未使用なのか、遮光容器で保存しているかで使用期限は変わってくるのですね。
0.1%はとても濃度が高いので、間違えて使ったり触ったりしないようにしたいですね。
そんなときは、保存容器に濃度といつまで使えるかを書いておくと間違えずにすみそうですね。
もし余ってしまったら?処理の仕方の記事もありますので参考にしてください。↓
ハイターの正しい保存方法
次亜塩素酸ナトリウムであるハイターは、“高温や直射日光を避けて保管し、なるべく早くお使いください”と明記されています。
しかし、効果が低下しているかどうかは、目に見えないので分からないですよね。
紫外線の影響を受けやすい白色の容器と、日光の影響を受けにくい黒色の容器で実験をしています。
《塩素濃度の変化》
白色の容器 | 黒色の容器 | |
実験当日 | 118ppm | 118ppm |
1週間後 | 104ppm | 118ppm |
2週間後 | 45ppm | 117ppm |
3週間後 | 26ppm | 112ppm |
1カ月後 | 0ppm | 108ppm |
ppmとは、塩素濃度の単位で、100万分の1という割合を表しています。
- 1000ppmは0.1%
- 100ppmは0.01%
数字で表されるとよく分かりますね!
なんと、白色の容器は1カ月後には塩素濃度が無くなり、黒色の容器はほぼ塩素濃度はそのままです。
せっかく自分や家族のために消毒液を作って消毒していても効果がなかったら悲しいですよね。
効果を低下させないためには、遮光性の高い容器に入れて保存するれば長持ちさせられます。
つまり、ハイターは遮光性の高い容器で、且つ暗いところに保存したほうがいいってことですね!
ハイター容器の材質はなんだろう?
ハイターの容器の素材は「PE」です。
PEとは「ポリエチレン」のことで、ポリエチレンは多くの特徴を持っています。
- 加工しやすい
- 強度が高い
- 耐薬品性が優れている
- 耐候性が優れている
- 防水性が高い
屋外での耐久性を言い、太陽、風、雨などに対して劣化を起こしにくい性質のこと。
ハイターの容器は塩素の効果が低下しないように考えられていますね。
また、皆さんがハイターを保管するところって、いつも流しの下や冷暗所が多いですよね。
皆さんは自然と、ハイターを長持ちさせているんですよ!
正しいハイター消毒液の作り方を大公開!
ハイターは漂白だけでなく消毒にも使えるので、インフルエンザが流行る時期にはハイターで作った消毒液で家の中を消毒するといいですよ。
次亜塩素酸ナトリウムで消毒することがノロウイルスやインフルエンザウイルスの殺菌に有効だとされています。
次亜塩素酸ナトリウムは、殺菌や染み抜き、漂白に効果を発揮する塩素系の消毒剤の一種で、塩素系除菌漂白剤の主成分でもあります。安価で扱いやすいため、広く消毒に用いられています。ノロウイルス、インフルエンザウイルス、サルモネラ菌、チフス菌、大腸菌などに有効です。消毒する際は0.1%(1000ppm)や0.02%(200ppm)などに希釈して使います。
引用:花王株式会社公式サイト
特にみんなが触るドアノブや手すり等を消毒することでインフルエンザなどの接触感染の予防になります。
ドアノブや手すりに適した0.02%の濃度の消毒液の作り方を説明していきますね。
- ハイターまたはキッチンハイター
- 空のペットボトル(500ml)
- 水
- ビニール手袋
ハイター消毒液の作り方
混ぜるときは、キャップはしっかりと閉めてくださいね。
皆さんもご存知のハイターはこちらです↓
黄ばみ・黒ずみをとり、まっ白に仕上げる塩素系の漂白剤ですね!
こちらは大きいボトルです!
容量が多いのでコスパもいいですよ↓
ハイターを直接手で触ると手が荒れてしまうので必ずビニール手袋をしてくださいね。
ビニール手袋はどんなものでもいいですが、一度使ったものは捨てることになるので使い捨てのものがいいですね。
こちらの使い捨て手袋は100枚も入っています↓
消毒液を作る時に使うものは、ハイターでもキッチンハイターでも大丈夫です。
ハイターとキッチンハイターの違いについて知りたい方はこちらから↓
希釈濃度は?
消毒するところや、用途に合わせて濃度が変わってきます。
家庭での消毒に推奨されている希釈濃度は0.02%〜0.1%です。
希釈濃度 | 用途 |
---|---|
ドアノブ・テーブル・おもちゃ | 0.02%〜0.05% |
まな板・調理器具 | 0.05% |
便・嘔吐物の処理 | 0.1% |
市販されている次亜塩素酸ナトリウム(ハイターなど)は5~6%の濃度となっています。
500mlのペットボトルで0.05%の消毒液を作りたい場合は、
500ml(水)+5ml(ペットボトルのふた1杯)
ということになりますね。
赤ちゃんの哺乳瓶の消毒などに使われているミルトンも実は、次亜塩素酸ナトリウムなんです。
ミルトンの次亜塩素酸ナトリウムは約1%の濃度なので、
全体量 1L ⇒ ミルトン薬液 20mL + 水 980mL
この分量で0.02%の希釈濃度の消毒液が作れるということですね。
つまり、0.02%の希釈濃度であれば、赤ちゃんのおもちゃの消毒にも安心ということになります。
希釈しないでも使えるキッチン泡ハイター
でも「ちょっと水で薄めるのってめんどくさいな」と思いませんか?
なんと希釈しなくても使えるものが花王から出ているんです!
キッチン泡ハイターはご存知でしょうか?
泡ハイターは、0.1%の濃度で作られているため、薄めずにそのままスプレーできるんです。
泡で出てくるので、間違って吸い込むこともありません。
ただし0.1%の濃度は、便や嘔吐物の消毒に使う濃度なので、ドアノブなどの場所には使わないようにしましょう。
ノロウイルスは、汚物処理の時に感染する可能性がありますので、泡ハイターがあれば、速やかに処理できますね!
泡ハイターは除菌・消臭が30秒〜2分でできてしまうので、時短なのも嬉しいですよね!
ハイターを使用する場合は、ビニール手袋をしないと皮膚が溶けて、ヌルヌルがとれなくなってしまうので注意しましょう!
そのヌルヌルの正体についてはこちらの記事を見てくださいね↓
ハイター消毒液を使った消毒方法
ハイター消毒液で消毒できる場所はいくつかあります。
手がよく触れる場所を消毒して接触感染の予防をしましょう。
- ドアノブ
- 取っ手
- リモコン
- 照明のスイッチ
- テーブル
- 水道の蛇口
家の中って結構たくさんあるんですよね。
その他にも冷蔵庫のドアなど、家族が共有して触れるところは、どんどん消毒してくといいですね。
では、消毒方法を見ていきましょう。
- ビニール手袋
- ハイター消毒液
- キッチンペーパー
ハイター消毒液での消毒方法
※キッチンペーパーで拭くときは一定方向に拭くようにしてください。
せっかく拭き取ったウイルスをまた付着させてしまう恐れがあります。
キッチンペーパーを使えば、消毒した後に捨てることができるので便利ですよ。
消毒できたら、から拭きをして終わりです。金属製のものは水拭きをしてくださいね。
お家の中大丈夫ですか?
先ほど消毒箇所の例を出しましたが、家族が共有して触れるところがどのくらい菌が付着しているか知っていますか?
あるご家庭で、家族全員の手にウイルスに見立てた蛍光塗料を塗り、触ったドアノブやソファなどの菌の付着具合を調べました。
その結果がこちらです。
引用:@Press
べったりと共有部分についていますね!
お家の中では、マスクをずっとつけている人なんていませんよね。
くしゃみのした時に手でおさえてしまい、ドアノブやリモコンなどを介して、家族に感染させてしまうということです。
くしゃみした手(感染者)→ドアノブを触る(感染者)→菌がドアノブに付着→ドアノブを触る(未感染者)→手に付着(未感染者)→ウイルスが口などから体内に入ることで感染
家庭の中は安心!!と思っている人も多いと思います。
実は、家庭の中にも菌・ウイルスを持ち込んでいる可能性があるということを知っておきましょう。
帰ってきたら必ず、手洗い・うがいと、ハイター消毒液での定期的な消毒で、お家の中も快適に過ごせますね!
ハイター消毒液を使う時の注意点
ハイターやキッチンハイターは、塩素系の漂白剤のためアルカリ性が非常に高い製品です。
いくら水で薄めても直接触れると皮膚を傷める可能性があります。
それでは、ハイター消毒液を使用する時の注意点を説明します。
- 肌を傷める可能性があるためビニール手袋をする
- 手指の消毒には使用しない
- 使用の際は換気をする
- 塩素ガスを発生するため酸性の洗剤とは混ぜない
- 金属製のものを消毒する時は腐食に気を付ける
- 色柄物の衣類の消毒には使わない
- 物や空間に直接スプレーしない
使用の際は、必ずビニール手袋をつけて、換気をしましょう。
換気をしないと、咳が出たり、気分が悪くなるなどの健康被害が起こることがあります。
酸性の洗剤と混ざらないように気を付けることも重要です!
酸性の洗剤の例としては、バスマジックリンやサンポールなどのお掃除に使う洗剤が多いかと思います。
ハイター消毒液で消毒できないものもあるので注意してくださいね。
- 金属製のもの(腐食する可能性があるため)
- 色柄もの(色が落ちてしまう可能性があるため)
拭き掃除をする際は、消毒液を吸い込んでしまう危険があるので、直接スプレーで吹きかけないようにしましょう。
目に入ってしまうと、炎症が起きて最悪の場合失明してしまう危険性があります。
対物の消毒は出来ますが、水酸化ナトリウムの成分が入っているので、皮膚を溶かしてしまいます。
次亜塩素酸ナトリウム自体も強いので、手指の消毒には使わないでください。
手指の消毒方法(アルコール消毒液)はこちらをご覧ください↓↓
キッチンハイターの気になる使い方【トイレ掃除】
キッチンハイターででトイレの掃除ができることをご存じですか?
キッチンと名前がついているものでトイレの掃除をするのは気が進みませんね。
しかし、キッチンハイターはトイレの黒ずみや黄ばみを綺麗にしてくれるのです。
物に対しての消毒液としては、どこでも使えるのでNo.1かもしれませんね。
では、ハイターでのトイレ掃除の方法を説明しますね。
- キッチンハイター
- ブラシ
- キッチンハイターで作った消毒液
- ペーパータオル
- ビニール手袋
ハイターでのトイレ掃除の方法
トイレの便器を掃除する時はキッチンハイターの原液をそのまま使います。
15分ほど時間をおいたらトイレのブラシでこすり洗いをすると、びっくりするくらい黒ずみや黄ばみがとれます。
便座や床などは手作りしたキッチンハイターの消毒液を含ませたペーパータオルで拭きます。
ハイターは塩素系漂白剤なので、最後に水拭きを忘れずにしてくださいね。
実は、花王株式会社が作ったトイレ用のハイターがあるんです!
こちらはもちろんトイレ掃除にぴったりの製品です。
トイレハイターの特徴を説明しますね。
希釈することなく、トイレ用として使えるので、これは1本あっても損ないですね!
キッチンハイターと成分はほぼ同じで、トイレ掃除をしやすくなるように作られています。
トイレハイターが優秀だという言葉をたくさん聞きますね。
@dieterfight 花王のトイレハイター優秀だよ✨フチ裏まで こすらずスッキリヽ(・∀・)ノただかけるだけ❤
— 摂食ちゃんみき (@cm5963) July 10, 2014
ハイターでのトイレ掃除方法を詳しく解説した記事がありますよ↓↓
【おまけ】ハイターとブリーチって何が違うの?
「キッチンハイター」と「キッチンブリーチ」一体何が違うのでしょう?
両方とも塩素系の漂白剤なんですが、違いはほとんどありません。
ハイターという名前は、花王株式会社が商品登録している商品なので、花王でしか使えないんですね。
そのため、ハイターと付くものは全て花王の製品のはずです。
- キッチンハイター
- ワイドハイター
- トイレハイター
- 洗濯槽ハイター
では、キッチンブリーチはの正体は?
花王以外の台所用漂白剤を指します。
キッチンブリーチは、花王以外の会社であればどこの会社が使っても問題ありません。
成分はどうなのでしょうか。
ハイターの成分 | ブリーチの成分 |
次亜塩素酸ナトリウム | 次亜塩素酸ナトリウム |
水酸化ナトリウム | 水酸化ナトリウム |
界面活性剤(アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム) | 界面活性剤(アルキルアミンオキシド) |
成分はほとんど同じで、違うのは界面活性剤の種類だけですね。
2つの違いはほとんどないのですが、商標登録している分ハイターのほうがお値段が高めのようですね。
どちらを使用するかは、個人の好みとお財布事情でしょうか。
まとめ
- ハイターは未使用で保存状態が適切な場合は3年以上効果が持続する。
- ハイターで消毒液を作る時は、必要な量だけ作る。
- 作り置きは適していないが、高濃度の消毒液は未使用+遮光容器で保管すれば約1ヵ月は効果が持続する
- ハイターは遮光性の高い容器で冷暗所に保管する。
- 消毒したい場所によって希釈濃度が変わってくる
- ハイターを使用する際は、換気・手袋・混ぜない・吸わないを注意して使う
ハイターに使用期限が設けられていないとは驚きましたね。
保存方法によって効果がいつまで持続するかが、変わってきます。
注意点をしっかり守って、希釈濃度も確認しながら、必要な量だけ作るようにしましょうね。
そうすれば、効果を最大限発揮できるため、自信をもって「消毒したよ!」と言えますね。
ウイルスに負けないようにしましょう!!!
家の中を消毒・掃除する方法を解説したサイトがありますよ↓↓
ハイターで作った消毒液は便利なんですよ〜!
ハイターの消毒液の作り方も紹介しちゃいますね(^ ^)