「ハイターとキッチンハイターの違いって何?」
「同じだったら代わりに使ってもいいのかな?」
と思ったあなた。とんでもない失敗をしてしまうかもしれません。
何も知らずに使っていて、危険な目にあってしまう可能性も…⁉
ハイターとキッチンハイターの違いを学び、正しく使いましょう。
目次
ハイターとキッチンハイターの違いとは?
ハイターとキッチンハイターはどちらも次亜塩素酸ナトリウムが主成分の塩素系漂白剤ですが、キッチンハイターには洗浄成分が入っているところが大きな違いです。
花王のホームページのQ&Aに詳しい回答がありました。
Q、「ハイター」と「キッチンハイター」の違いは?代わりに使えるの?
[ハイター]と[キッチンハイター]は、どちらも次亜塩素酸ナトリウムを主成分とする塩素系の漂白剤ですが、台所で使う[キッチンハイター]には洗浄成分がプラスされているので、漂白と同時に軽い汚れまで落とせるのが特徴です。
塩素系漂白剤は、漂白・除菌力が高い反面、使い方を誤ると思わぬ失敗や事故を招くことがありますので、注意表示をよく読んでから使うことが大切です。そのため、衣料用の[ハイター]と台所用の[キッチンハイター]には、それぞれの用途に応じた注意事項が表示されています。
例えば、[ハイター]には、「白のワイシャツを長く漂白液につけると衿や袖が黄色く変色することがある」等の注意表示、[キッチンハイター]には「生ゴミ・食酢・アルコールと混ざらないようにする。有害なガスが発生して危険」等の注意表示があります。
思わぬ失敗や事故を防ぐために、用途に合わせてきちんと使い分け、使用方法や注意事項を確かめてお使いいただくことをおすすめします。
引用:花王 公式サイトQ&A
結論、それぞれの用途に合わせてきちんと使い分けることが大切なのです。
では、あなたはハイターとキッチンハイターを使い分けるための知識をお持ちなのでしょうか⁉
突然ではありますが、ここでクイズです!
こんな時はどちらを使う?ハイターorキッチンハイター⁉
これから色々な場面を出題するので、ハイターがいいのか、キッチンハイターがいいのか答えてみてください。
ハイターとキッチンハイターのことをどれだけ知っているのか確認してみましょう!
白いワイシャツが汚れてしまったとき
正解は、、、
ハイターです。
衣料品の漂白にはハイターが向いています。白いシャツはさらに白くなりますよ!
ですが、長くつけおきしすぎてしまうと襟や袖が黄ばんでしまうことがあるので注意です。
また、塩素系漂白剤であるハイターは強いアルカリ性のため、綿・麻・ポリエステル・アクリル以外の繊維には使うことができません。生地を傷めてしまうおそれがあります。
そして、注意点がもう一つ。
もしこれが白いシャツではなく色物シャツだったとき。
その場合、ハイターを使ってしまうと色落ちをしてしまうので、酸素系漂白剤をおすすめします。
花王のワイドハイターが有名です。
液体タイプや泡タイプ、粉末タイプなどがあります。
https://www.instagram.com/p/Bu4rs9GBinp/?utm_source=ig_web_copy_link
酸素系漂白剤の成分は過酸化水素や過炭酸ナトリウムです。染料を脱色しないので、白物にはもちろん色柄物にも使用することができます。
塩素系漂白剤に比べると漂白効果は弱くなりますが、そのぶん生地を傷めることもなく色柄物にも使うことができるのです。
まな板を除菌したいとき
正解は、、、
キッチンハイターです。
キッチン用品はキッチンハイターの使用をおすすめします。
まずは、まな板の除菌と漂白のやり方をマスターしましょう!
どちらの方法も用意するものは一緒です。
- 5Lの水
- キッチンハイターキャップ約2杯(キャップ1杯は約25ml)
- 約2分つけおきする
- そのあと、水でよくすすぐ
※木製のまな板は5分以上つけおきする
- 約30分(汚れがひどい時には少し長めに)つけおきする
- 水でよくすすぐ
洗い残しがないように、しっかりすすぐようにしましょう。
つけおきする以外にも、ふきんでまな板を包むという方法もあります。
まな板とふきんを一気に漂白することができるので、とても便利な方法です。
- 上記と同じ割合の希釈液
- 白いふきん(色物だと色落ちするので注意)
- まな板の上にふきんを巻き付ける
- 約30分つけおきする
- 水でよくすすぐ
- しっかり乾燥させる
また、まな板だけではなく、食器・ガラスコップ・お弁当箱・水筒など様々なキッチン用品にも使うことができます。
キッチンでの漂白におすすめしたいのがキッチン泡ハイターです。
キッチン泡ハイターは薄める必要がなく、キレイにしたいところへ直接プッシュするだけで使うことができます。
また、キッチンハイターは漂白に30分かかるところを、キッチン泡ハイターだと5分で漂白できるのです!
お風呂のカビを取りたいとき
正解は、、、
お風呂用のハイターを使用するのがベターですが、代用したいということであれば、ハイターとキッチンハイターのどちらでもOKです。
ですが、ハイターもキッチンハイターも、カビ取りを目的とはしていないので注意が必要です。
お風呂用のハイターはハイターやキッチンハイターに比べて次亜塩素酸ナトリウムの濃度が低くなっています。これは、カビを取る用途であれば高い濃度は必要ではないということです。
また、お風呂で使うときに希釈液が身体についてしまったり、目に入ってしまったりする危険性も高くなります。濃度の高い希釈液を使用するよりも、濃度の低いお風呂用のハイターの方が安全です。
そしてお風呂用のハイターは泡のタイプが多いので、浴室の壁に泡がしっかりカビに浸透してより効果を発揮することができます!
お風呂で使いたいときにはお風呂用のハイターを使うほうが安全かつキレイに仕上がりますよ!
もしお風呂用のハイターの代わりにハイターやキッチンハイターを使いたいときは、必ず薄めて使いましょう。
ゴム手袋やエプロンなどの着用や換気することも忘れずに。
アルコール消毒液の代わりにしたいとき
正解は、、、
ハイターとキッチンハイターのどちらでもOKですが、手の消毒はNGです。
希釈液を使ってドアノブなどの身の回りを消毒することが可能です。
ここで、ハイター消毒液の作り方と使用方法について伝授します。
- 水1Lに対してハイターまたはキッチンハイター25mlの割合で希釈液を作る
- 食器や手すり、ドアノブなどを希釈液で拭く
- そのあとに必ず水拭きをする
このとき、換気とゴム手袋の着用もお忘れなく。
そして、希釈液で拭いたあと必ず水拭きも忘れずに行ってください。
材質によっては変色したり腐食したりなど、傷めてしまう可能性があります。
コロナ対策……とりあえずうちの施設はアルコール消毒の他に、毎日ドアノブや人がよく触る場所をキッチンハイターで拭きまくってる。1リットルの水にキャップ一杯のハイター溶かして専用の雑巾で拭いてる。
希釈率は厚労省データ参照。https://t.co/8eBsDV3hY8 pic.twitter.com/PCWxxMVHm2— 蒼月夢幻 (@smugen1) April 6, 2020
様々な場面を出題しましたが、正解できましたか?
使う場所や目的に合わせて使い分けることが大切です。
では、ハイターとキッチンハイターについて改めて整理してみましょう。
ハイターとキッチンハイター、共通点とそれぞれの特徴
まずはハイターとキッチンハイターの共通点をおさらいしていきましょう。
共通点
共通して言えるのは、「次亜塩素酸ナトリウムを主成分とした塩素系漂白剤」ということです。どちらも6%の濃度で次亜塩素酸ナトリウムが含まれています。
「次亜塩素酸ナトリウム」という物質は、強い漂白作用を持ち、除菌や消臭の効果も発揮してくれているのです。
この強い漂白作用を持っているため、色や柄のついた布製品に使ってしまうと色落ちしてしまいます。ハイターもキッチンハイターも、白い衣類にしか使うことができません。
また、原液のままでは使うことができないので必ず薄めて使用します。肌に与える影響も大きいためゴム手袋を使用することも必要です。
ハイターの特徴
ハイターは、【衣料用漂白剤】として製造されています。
基本的な使用用途は衣料品に向けてとなっています。
- 白無地衣料専用(白無地衣料でも使えないものがあるので注意)
- 水洗い・家庭洗たくができる白無地のせんい製品(木綿、麻、ポリエステル、アクリル)
- 洗濯表示で「塩素系及び酸素系の漂白剤を使用して洗濯できる」表示があるもの
- 水洗いできないもの、家庭洗たくできないもの
- 塩素系漂白剤が使えないもの
- 毛、絹、ナイロン、アセテート及びポリウレタンのせんい製品
- 色物・柄物のせんい製品
- 金属製の付属品(ファスナー、ボタン、ホック等の留具)がついた衣料
- 獣毛のハケ
キッチンハイターの特徴
続いて、キッチンハイターは【台所用漂白剤】として製造されているので、キッチンでの使用が主になります。
そして、キッチンハイターには洗浄成分(界面活性剤)が含まれているので、漂白以外に水垢や油などの軽い汚れを落とすこともできます。
- 白物(色・柄のない)のふきん・おしぼり
- プラスチック製品(メラミン除く)
- シリコン製品
- ナイロン製品
- 人工大理石
- 陶器
- ガラス器
- 木・竹製品
- 色物・柄物のせんい製品
- 金属製の容器・用具
- メラミン食器
- 漆器
- 獣毛のハケ
- 水洗いできない製品や場所
- 食品
- 塩素系は使えないと表示されているもの
例えば、マグカップについた茶渋。つけおきすることで落とすことができます!!
https://www.instagram.com/p/B9qDrkNJLP6/?utm_source=ig_web_copy_link
ハイターとキッチンハイター、それぞれの特徴について学ぶことができました。ここで改めて注意点についてもお伝えします。
やってはいけない注意点
正しく使えればとても便利なハイターとキッチンハイター。
ですが、使い方を誤るととても危険なのです。
他のものと混ぜない
塩素系漂白剤と酸性洗剤を混ぜると有毒な塩素ガスが発生してしまい、とても危険です。
塩素ガスは空気よりも重く、床の方に黄緑色のガスが溜まるのが目視できます。
また、目や皮膚、気道などを痛め、吸入すると肺水腫を起こすこともあります。そして高濃度の塩素ガスを吸入すると最悪の場合死に至ることもあるのです。
ハイターやキッチンハイターを使うときには、事前にしっかり洗剤を洗い流してから使うように気を付けましょう。
ぜーったいに酸性の洗剤と一緒に使わないで!
トイレ掃除のときサンポール(酸性)洗剤で便器掃除しててトイレの水が溜まったまま、雑巾で(ハイター薄めた水)手洗いやら拭いてつい便器にバケツ水ながしたら凄ーいガスが発生。水流して窓全開して収まってから水沢山流しました。死ぬかと思った。— yamanba (@WB9KppqKbuYwnoo) April 5, 2020
また、キッチンで使うときにはお酢やクエン酸なども酸性のため注意が必要です。
生ごみ、酢、アルコール等も有毒ガスを発生させるおそれがあります。
安全に使うように意識していきましょう。
必ず換気をする
窓を締め切ったままではなく、必ず換気を行うようにしてください。
ハイターやキッチンハイターに含まれる成分からも気分を害しやすいニオイがあります。
使用中にもし具合が悪くなったり異常を感じたりした場合は、すぐに中止してください。
ゴム手袋や眼鏡を着用する
ハイターやキッチンハイターなどの塩素系漂白剤は、強いアルカリ性を持っています。
そのため、手指にあたると皮膚が荒れてしまったり、目に入ると失明してしまったりする可能性があります。
希釈液を使う場合でも、きちんとゴム手袋や眼鏡を着用したうえで使うようにしてください。
気を付けていたとても、万が一何かあった場合の応急処置の方法です。
- 目に入った時は失明の恐れがある。こすらずただちに流水で15分以上洗い流し、痛みや異常がなくても直後に必ず眼科医に受診する。
- 飲み込んだ時は、吐かずにすぐ口をすすぎ、コップ1~2杯の牛乳か水を飲む等の処置をし、医師に相談する。
- 皮ふについた時は、すぐ水で充分洗い流す。異常が残る場合は皮ふ科医に相談する。
- 使用中、目にしみたり、せき込んだり、あるいは気分が悪くなった時は使用をやめてその場から離れ、洗眼、うがい等をする。
※いずれも受診時は商品を持参する。
引用:花王 公式サイト
まとめ
- ハイターとキッチンハイターは、どちらも次亜塩素酸ナトリウムを主成分とする塩素系の漂白剤である
- 塩素系漂白剤は白物衣類にしか使うことができない
- キッチンハイターには界面活性剤という洗浄成分が含まれている
- どちらも用途に合わせて使い分けることが大切である
- ハイターは衣料品、キッチンハイターは台所で使う
- ハイターやキッチンハイターを使うときは他の洗剤等と混ぜない
- 換気をして、ゴム手袋や眼鏡を着用しながら使用する
- 万が一の応急処置も覚えておくとよい
ハイターもキッチンハイターも、正しく使うことで十分な効果を発揮してくれます。
そして、様々な用途に合わせたハイターが販売されているので、ぜひチェックしてみてくださいね。
私はハイターの全種類を集めて、家中をピカピカにしてみたいと思っています!!
ハイターを使った消毒や掃除方法について、こちらの記事も参考にして下さい。↓↓