ペットボトルは軽くて丈夫、しっかりフタを閉めることもでき持ち運びも便利!!
透明で中身も見えるし、飲み終わってから何かを入れて使いたくなりますよね。便利なペットボトルですが果たしてアルコール類を入れてしまっても大丈夫なんでしょうか?
「ペットボトルにはアルコールを入れても大丈夫なの?」
「ペットボトルって何からできているの?」
ここでは、そんなペットボトルの疑問にお答えしながら材質や特徴、リサイクルなどについて詳しく解説します。
目次
アルコールを入れてもOKな容器
エタノールなどを使ったアルコール消毒液を入れる場合には以下に紹介する素材の容器であれば問題ありません。
製品によっては、高濃度アルコール不可との表示があるものがありますが、高濃度アルコールが何%以上という明確な規定はありません。
厚生労働省が出している「新型コロナウイルス感染症の発生に伴う高濃度エタノール製品の使用について(改定(その2))」の中で述べている高濃度エタノール製品(60vol%)という表記を参考にしてください。購入時にはパッケージの表示や注意書きなどをよく見て確認してください。
新型コロナウイルス感染症の発生に伴う高濃度エタノール製品の使用について(改定(その2)
高濃度エタノール製品(60vol%以上)を販売する事業者は、以下のような内容を製品の表示や広告等に記載して差し支え無いこと。・本製品は医薬品や医薬部外品ではありませんが、消毒用エタノールの代替品として、手指消毒に使用することが可能です。
ガラス容器
ガラス製の容器であればアルコールを入れても大丈夫です。
プラスチック容器
プラスチック容器にも材質によってアルコールを入れても大丈夫なものと入れられないものがあります。
アルコールを入れてもいい容器の素材
- ポリエチレン(PE)
- ポリプロピレン(PP)
- ポリ塩化ビニル(PVC)
- ポリエチレンテレフタレート(PET) ※アルコール対応可のタイプのみ
エタノールを使って消毒液を作ってプラスチック製の容器に入れる場合に、注意書きに「高濃度アルコールは不可」と書かれているものには入れられません
※近年、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)というダイヤモンドに近い特性を持つ非結晶の薄膜をプラスチックの表面にコーティングした新製品が開発されています。
日本ではビール容器は缶が約70%を占め、ペットボトル入りのビールは馴染みがなく、未成年者が間違って手にする恐れがあるため店頭では販売されていません。
キリンは独自にDLCコーティング技術を施したホーム・タップというペットボトル入りのビールを提供しています。これは工場から家庭へ直送されます。
引用:KIRIN公式サイト
用途に合った容器
ここでは、消毒用アルコールなどを入れて携帯できるものやロック付きでノズルを引いて使うトリガータイプ、置き型タイプを紹介します。
ミニスプレーボトル容器
Rinma ミニボトルスプレー 空容器4本セットアルコール対応
10ml/15ml/20ml/30ml 4本セットのアルコール対応のポリエチレン(PET)製で、除菌剤、化粧水、香水 、アロマ、虫よけスプレーなど小分けに最適です。携帯しやすいサイズなので消毒スプレーなどの持ち歩き用にもおすすめです。
引用:楽天公式サイト
【素材】 ボトルPET 、スプレーPP 、キャップPP
【容量・サイズ・重さ】
10ml 全長:8.2cm 直径:2.2cm 重さ:9g
15ml 全長:8.8cm 直径:2.2cm 重さ:9g
20ml 全長:9.3cm 直径:2.4cm 重さ:9g
30ml 全長:10.0cm 直径:2.9cm 重さ:10g
トリガースプレー容器
SPICE OF LIFE トリガーミニスプレー200ml
ノズルを引いてスプレーするトリガータイプのスプレーボトルです。こちらは容量200mlの省スペースに収納できるスリムタイプです。ロック付きなので携帯にも便利です。
引用:楽天公式サイト
【素材:】ポリプロピレン(PP)、 ポリエチレンテレフタレート(PET)
【容量:】200ml
【サイズ】(約)幅6.5cm 奥行4.5cm 高さ20.5cm
【重さ】 35g
ディスペンサーボトル
変形しにくく安全で無害。より耐久性のある厚いプラスチックケトルボディの手圧ディスペンサータイプ。
アルコールや除菌洗浄液などに使用できます。
引用:ヤフージャパン公式サイト
【素材:】ポリエチレン(PE)
【容量:】500ml
アルコール液対応スプレーボトル
100均にもアルコール対応のスプレーボトル。写真はダイソーのアルコール液対応ボトル(1本入り)です。(店舗によっては売り切れ)
引用:楽天ラクマ公式サイト
アルコールを入れてはいけない容器
猫除け効果は…無さそう笑#キジ白 #三毛猫#ペットボトル#猫好きさんと繋がりたい pic.twitter.com/LyA6d5j2su
— あめつゆ (@ametsuyu_cat) January 29, 2020
アクリルやポリスチレン(PS)の容器にはアルコールを入れてはいけません。見た目では材質がわかりにくいので、購入の際にはよく確認してください。以下は容器の形状は一例です。
アクリル樹脂製の容器
長時間アルコールを入れておくと白く濁ったり膨張するので入れないようにしてください。
引用:LOHAKO公式サイト
ポリスチレン(PS)の容器
アルコールを入れると容器がひび割れてしまう恐れがあります。
引用:LOHAKO公式サイト
ペットボトルに入れてはいけないもの
ペットボトルの短所によって以下のものを入れるのはお薦めしません。
別の飲料
水筒代わりに他の飲み物を入れるのは、ペットボトル容器の形状が複雑でしっかり洗うことができないため、どの飲料メーカーでも衛生面から薦められないとしています。
ペットボトルの容器を水筒代わりなど他の用途に使用してもいいですか?
空き容器を水筒代わりなど他の用途に使うことはおやめください。ペットボトルは、繰り返し使用することを想定した設計になっておりません。耐久性、衛生面や安全面などの問題から再利用はお勧めできません。
引用:KIRIN公式サイト
お湯
耐熱温度が低いため、ペットボトルに通常品50℃、耐熱ボトルで85℃以上のお湯や熱湯を入れると変形し火傷などの恐れがあります。
高濃度アルコール
高濃度アルコールはペットボトルを溶かしてしまう恐れがあります。(アルコール対応はOK)
ペットボトルは何からできているの?
ペットボトルはとても軽くてちょっと落としても傷つかず、フタを閉めて持ち運ぶにはとても便利ですよね。
その便利さから飲料の容器の中ではペットボトルが74.6%を占めているそうです。
PETボトル、缶、紙、びん等の容器の中で、2018年最もシェアが高かったのはPETボトルでした。PETボトルのシェアが74.6%に達しました。
では、そんなペットボトルが何からできているのかご存知でしょうか?
ペットボトルは、以下のようにプラスチックと同じ原料から作られています。
ペットボトルは「ポリエチレンテレフタレート」という樹脂から作られていて、素材としてはワイシャツやブラウスなどの繊維や食品包装フィルムと同じものです。
ポリエチレンテレフタレートは、化学反応させて作られる樹脂のひとつです。この樹脂を溶かして糸にしたものが繊維、フィルムにしたものが食品包装フィルム、ふくらませたものがPETボトルなのです。
POLYETHYLENETEREPHTHALATE との頭文字を取って PET(ペット)と呼びます。ペットボトルのラベルには下記のマークが付いているのを見たことがあるかと思います。
ペットボトルもプラスチックの一種です。プラスチックには、ポリエチレン、ポリプロピレンやプラモデルなどに使われているポリスチレン、繊維に使われるナイロン、ポリエステルなどがあります。
ちょっと一息入れたい方はこちらもぜひどうぞ!
ペットボトルの特徴
どんなおもちゃより夢中
飼い主も楽ぅ~#コーギー #コーギーのいる暮らし #パピコギ #ペットボトル pic.twitter.com/cbYR2SwURg— 桃たろー(ポッチくん) (@ma_mecco) April 4, 2020
とても身近なペットボトルには以下のような特徴があります。取り扱いの参考にしてください。
耐性について
ペットボトルは強くて丈夫ですが、熱や有機溶剤のような薬剤には弱い弱点もあります。
柔軟性
ガラスビンと比べると重さが約1/7~1/10で軽くて丈夫で柔軟性があります。
軽度のへこみであれば自ら元に戻る性質を持っています。
耐熱性
耐熱性は非常に低くペットボトル自体の耐熱性は50℃程度で、耐熱ボトルで85℃です。そのため高温になった車内に放置して変形することもあります。
もちろん熱湯などは入れることはできません。
メーカーによっては耐熱性のありなしを表示しているものもあります。(一例:KIRINの場合)
引用:KIRIN公式サイト
耐寒性
耐寒性はビンや缶に比べると低いですが、耐寒性では飲料には問題ありません。
凍らせると内容物の凍結により膨張してペットボトルが変形、破損する恐れがあります。
飲料メーカーではペットボトル製品の冷凍は避けるようにと呼び掛けています。
耐薬性
耐有機溶剤性は低く、アルコール濃度は20%が限度ですが、最近ではそれに対応できる製品も開発されています。
強酸・アルカリ性薬品への耐性はないのでそれらの薬品を入れることは危険です。耐酸性は食酢くらいなら大丈夫です。
保存について
ペットボトルは実はどんなに密閉していても若干の空気を通す性質があります。
そのため賞味期限もあり、長く経過すると風味や中身が変質する恐れもあります。
もちろん保存する際にも直射日光などから避けなければなりません。
保存性
密閉性に欠けており、光や微量な空気も通してしまいます。
酸素がペットボトルを通過して内容液が酸化することから長期保存には適さないのでワインや日本酒には向いていませんでしたが、近年では改良されてワインや日本酒、ビール、焼酎などのペットボトル入りがあります。
また匂いの成分を通してしまうので強い匂いを放つモノの近くでの保存は匂いが移ってしまう可能性があります。
賞味期限
上記の保存性の理由によって一般的な金属缶飲料の賞味期限が1年なのに対して、ペットボトル飲料の賞味期限は半年~9ヵ月に設定されています。(1年に設定されている商品もあります)
ペットボトルのキャップを開けた後は、何日ぐらいで飲めばいいですか?
ペットボトルに直接口をつけて飲んでいない場合でも、キャップを開けたまま置きっぱなしにしておくと、空気中のホコリや雑菌などが飲み物に入って、味や香りが落ちたり、カビが発生したりすることがあります。一回で飲みきれない大型PETボトルは必ずキャップを閉め、冷蔵庫で保管し2~3日以内お飲みください。
引用:KIRIN公式サイト
ペットボトルの種類
ペットボトルの9割はお茶、ジュース、ミネラルウォーターなどの清涼飲料に使われており、他にはしょうゆなどの調味料や酒類、化粧品類に使用されています。
引用:伊藤園公式サイト
一般的なペットボトル
ジュースやお茶などの炭酸でない飲料、常温品に適しています。
炭酸用ペットボトル(耐圧用)
炭酸飲料のペットボトルを開けるとプシュって音がしますよね。あの音はペットボトルにたまった炭酸ガスが勢いよく抜ける音です。そしてその飲料をコップに注いだ時に出る泡も炭酸ガスなんです。
メーカーによっては炭酸飲料用の耐圧ペットボトルとそうでないものと表示を変えているものもあります。(一例:KIRINの場合)
引用:KIRIN公式サイト
炭酸飲料から発生するガス圧によるボトルの変形を防止しているのが耐圧用のペットボトルです。内圧に対して強度を保つのに最適なガスボンベのような形状をしています。
炭酸ガスによる内圧に耐えられかつ自立性のある5本足の底部形状(ペタロイド形状)が主に採用されています。
引用 :KIRIN公式サイト
開栓前の炭酸飲料は、内圧が高い状態にあり、開栓時にキャップが飛ぶ危険性があるため、圧力を逃がす機構(ベントスリット)を施し安全に開栓する事が出来ます。
引用:SUNTRY公式サイト
耐熱用(ホット対応)ペットボトル
缶入り飲料が主だった頃に「ホットの缶は手に持ったままでは熱すぎる」という消費者からの声でペットボトル入りのホットドリンクが開発されました。暖かいお茶や紅茶、コーヒー飲料などがあります。
品質上の問題から、通常のペットボトルをそのまま温めるわけにはいかず、温めても品質上の問題がない、ホット対応のペットボトルができました。ホット飲料の味や香りを損なわないようになっています。
高温充填によるボトルネック(本体の口の部分)の変形を防止しています。高温充填に対応出来る耐熱性に優れたペットボトルです。
引用:KIRIN公式サイト
ペットボトルのリサイクルや活用法
ペットボトルは貴重な資源です。使い終わったペットボトルは住まいのごみ分別に従ってしっかりリサイクルしましょう。
ペットボトルのリサイクル
ペットボトルからまた新たにペットボトルになったり、ジャージや帽子、ハンガー、ボタン、手ぶくろなどの衣料関連品、ペンや定規などの文房具、たまごのパックなどの日用品などに生まれ変わります。しっかりリサイクルに出しましょう。
引用:いろはす公式サイト
ペットボトルのおもしろ活用法
飲み終わったペットボトルはひと工夫でいろいろな利用ができます。ぜひ参考にしてみてください。
https://twitter.com/Noel_191026/status/1211424503873462272
まとめ
- ペットボトルには、飲料に合わせて特化した種類がある
- 耐熱性は非常に低くペットボトル自体の耐熱性は50℃程度で、耐熱ボトルで85℃
- 高濃度アルコールはペットボトルを溶かしてしまう恐れがある
- DLC加工されたペットボトルにはアルコールOK
- リサイクルでまたペットボトルやさまざまな日用品に生まれ変わる
いかがでしたか? 便利で身近なペットボトルにはいろいろな特性がありましたね。ペットボトルの飲み物を飲むときにはその特性を思い出してちょっと観察してみると何か発見があるかも…
そしておいしく飲み終わったらリサイクルも忘れずに!
以下の記事ではアルコール消毒液を入れられる容器についてやアルコール除菌液の作り方などをとてもわかりやすく解説しています。ぜひご覧ください↓↓↓