アルコール消毒液がレストランやお店の入り口に置いてあるのを最近よく見かけます。
でも、風邪や感染症が流行している時期はいつでもどこでも消毒できた方がいいですよね。
そこで今回は、手指の衛生管理法と携帯用アルコール消毒液を選ぶポイントを紹介します。
目次
携帯用アルコール消毒を選ぶポイント
- 濃度
消毒に適したアルコール濃度は70〜80%程度と言われている。95%など高すぎるものは消毒効果が緩やかになるほか、肌荒れを招く可能性も高まる。逆に40%など低すぎても十分な消毒効果が期待できない。 - 液性
酸性のアルコール消毒液は、一般的なアルコール消毒液よりも幅広いウイルスや菌などに効果があるとされている。 - タイプ
スプレータイプ・ジェルタイプ・シートタイプがあります。
濃度は携帯用に限らず、70~80%が適切な濃度です。
また、幅広いウィルスに効果がある方がいいのであれば酸性のアルコール消毒液を選びましょう。
そして携帯用のアルコール消毒は主に3タイプあり、好みや用途に合わせて使い分けましょう。タイプについては下記でもう少し詳しく解説します。
スプレータイプ
比較的さっぱりした使用感で指先までまんべんなく噴射できるというメリットがあります。
注意点は、噴射液が手の平からこぼれたり、噴射の際に近くにいる人にかかる恐れがあることです。
色々な場所に使えるタイプで、手指にも使えます。
ジェルタイプ
比較的しっとりした使用感で液ダレしにくいというメリットがあります。
注意点は、使用間隔があくとノズルの先端付近で増粘剤が固形化し、次回使用時に消毒剤が異常方向に吐出する場合があることです。
通常の手ピカジェルよりさらに除菌力が高く、酸性アルコールなのであらゆるウィルスに効果的です。
https://www.instagram.com/p/B7-CHZUlWo-/?utm_source=ig_web_copy_link
シートタイプ
アルコール除菌シートなら、手が汚れている場合もある程度ふき取れるのがメリットです。
注意点としては、拭きとるものなのでゴミが出ることです。
手指の汚れをきちんとふき取るアルコールタイプ。口元や赤ちゃんにも使えるノンアルコールタイプもあります。ヤフーショッピングにて税込み¥334です。
https://twitter.com/nornornorsan/status/1250008409782382592
アルコール除菌シートについては下記の記事で詳しく解説しています。
【コスパ重視】アルコール消毒液を詰め替え
携帯用って便利だけど、外出先で毎日使っているとすぐなくなっちゃうから正直コスパ悪いですよね。
そんな時に便利なのが「市販(100均など)のボトルに詰め替えて使う」方法です。
ただし、注意点があるのでご紹介します。
- 移し替える際はアルコールに対応する容器を使用する
- 長期間にわたって繰り返し移し替えるとホコリなどが混入する可能性がある
持ち運びのためにアルコール消毒液を別の容器に移し替える場合、その容器がアルコールに対応しているかどうかは必ず確認しておきましょう。
また、何度も移し替えるうちにホコリが混入し、「芽胞汚染」を受けることがあります。
ホコリに含まれる芽胞がアルコール消毒液内に混入すると、いざ消毒をする際に手や指に芽胞を付着させてしまうことにもなりかません。
容器は少なくとも6カ月ごとに洗浄し、乾燥させて使うようにしましょう。
手指の衛生管理
そもそも手指の衛生を守る方法として、「流水と石けんによる手洗い」と「アルコールによる手指消毒」の2種類があります。
「流水と石けんによる手洗い」では細菌の餌である汚れや皮脂を落とす作用があり、「アルコールによる手指消毒」は文字通り菌を減らす作用があります。
「アルコールによる手指消毒」は「流水と石けんによる手洗い」よりも除菌効果が5~50倍高く、目に見える汚れがなければ、アルコールによる手指消毒で代用が可能です。
ただし、砂遊びをした手のように目に見える汚れがある場合は、手洗いせずにそのままアルコール消毒をしても砂や土は殆ど落ちず、手が汚いという状況に変わりはありません。
この場合は、最初に石けんでよく手洗いをしてたくさんの細菌を洗い流し、仕上げにアルコール消毒をすることで十分な除菌ができることになります。
流水と石鹸による手洗い
- 洗いやすいように腕時計や指輪は外しておきます。爪は短く切っておきましょう。
- はじめに流水で手全体を濡らします。(泡立ちを良くして手全体に石けんを広げるためと、皮脂を奪いすぎないようにするため)
- 手に石けんを付け、手のひらで十分に泡立てます。30秒以上かけて丁寧に洗いましょう。
- 指先(爪)を入念にこすります。
- 親指をねじり洗いします。
※特に、指の間、指先、親指などは洗い残ししやすい部分なので、念入りに洗いましょう。 - 手首も忘れずに洗います。
- ぬるま湯以下の流水で十分にすすぎましょう。
※温かすぎるお湯は、皮脂が溶け出してしまうので、手荒れしやすくなります。 - 清潔なハンカチやタオルなどで水を十分拭き取って手を乾燥させます。
普段の手洗いと見直してみるとどうでしょうか?
正しい手洗いは、指先・指の間・親指・手首まで念入りに洗っていきます。
最後に水気を拭きとるタオルも清潔なものを使いましょう。
アルコール消毒
- 適量(500円玉ぐらいの大きさ)手のひらにとります。
- 指先にすり込み、手のひらになじませます。
- 手のひらによくすり込みます。
- 手の甲にもすり込みます。
- 指の間にもすり込みます。
- 親指にもすり込みます。
- 手首にも十分すり込みます。
アルコールが乾燥するまで、よくすり込みます。
アルコール消毒も手洗いと同様、指先・指の間・親指・手首まで念入りになじませていきます。
しっかり乾燥するまですり込むのもポイントです。
手洗いから消毒までのやり方は下の動画で詳しく解説してくれています。
消毒薬の種類
消毒をする場所に応じ、医薬品・医薬部外品として販売されている製品を用法・用量に従って使い分けます。
調理に関する用具やトイレ関係のものには次亜塩素酸ナトリウム(ハイターなど)を使用し、手指の消毒にはアルコール消毒を使用します。
次亜塩素酸ナトリウムは手に付くと皮膚のタンパクが溶けてヌルヌルし、荒れてしまうので絶対に使わないようにしてください。
引用:シオノギ製薬公式サイト
アルコール消毒の有用性
これまで感染対策においては「石けんと流水による手洗い」が重要視されてきましたが、2002年に発行された「医療現場における手指衛生のためのガイドライン」により、その考え方が大きく変化しました。
「アルコール消毒剤」による手指消毒が高く評価されるようになったのです。
その理由には以下のようなものがあります。
- 「石けんと流水による手洗い」が有効とする研究の多くは30~60秒の手洗い評価に基づいているのに対し、実際の手洗いは7~10秒程度であるため、そのような研究結果は科学的根拠に乏しい
- アルコールは手の付着菌を短時間で確実に減少させる
- ほとんどの微生物( ウイルスを含む )を除去できる
- 手洗い設備が不要で、どこでも容易に手指消毒できる
- 保湿剤などの配合により手荒れの問題も改善されてきている
アルコールは石鹸と流水よりも手荒れしやすいと思われがちですが、WHOはアルコールの方が手荒れ対策に有効であることを強調しています。
アルコール消毒のタイミング
決まったタイミングはありませんが、下記のようなタイミングで特に使いたくなるのではないでしょうか?
- 水の無い場所でお食事をする前に
- ちょっとゴミを捨ててきた後に
- 咳を手で押さえたり、鼻をかんだ後に
- ペットと遊んだ後に
- 電車のつり革や町中の手すりを触った後に
まとめ
- 携帯用アルコール消毒には主に「スプレー・ジェル・シート」の3タイプある。
- コスパを考えるなら、容量の大きい消毒液を購入し、詰め替え用のボトルで持ち運ぶとGood!
- 手指の衛生を管理する方法として「流水と石けんによる手洗い」と「アルコールによる手指消毒」がある。
- 消毒薬は「塩素系消毒薬(次亜塩素酸ナトリウム)」と「アルコール類」がある。
- アルコール消毒は、「短時間で・どこでも・ほとんどのウィルス」に効果がある。
アルコール消毒は手指の衛生管理には欠かせないものです。
丁寧に手洗いを徹底するよりも、携帯用のアルコール消毒液を持ち運び、いつでもどこでも短時間で消毒する方が楽でいいと思いました。
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