「ハンドソープ」と「ボディソープ」ってどちらも洗浄することが目的で、その箇所が「手」か「体」かで使い分けられていますよね。
ただ、最近は「ハンドソープ」の品切れも相次いでいるので、代用できるのか気になるところです。
「ハンドソープとボディソープって何が違うんだろう?」
「ボディソープを手に使ったり、ハンドソープを体に使ったり代用してもいいかな…」
違いが分かれば代用するメリット・デメリットが分かりそうですよね。
どちらかを切らしてしまったときに代用として使ってもいいのでしょうか?
目次
ハンドソープとは?
ハンドソープはその名の通り「手」を洗う石鹸です。
外から帰ったときや、手が汚れたときにハンドソープを使って手洗いをしますね。
ジェル状になったものや、液体のもの、泡用までいくつかのタイプに分かれますが、効能はどれも大差ありません。
最近ではアロマの良い香りがするものや、手が荒れないように潤い成分を配合していたり、油汚れを分解する機能の製品まで出ています。
ハンドソープは殺菌作用がメイン
内容としては「殺菌」が主な機能です。
ハンドソープの特徴をまとめると、
- 汚れ落とし、抗菌・殺菌がメイン
- 香りが控えめ
いろいろなものを触ることの多い手を洗うので、汚れを落として抗菌や殺菌がメインで作られています。
また、料理前や料理中に手を洗っても、食品ににおいが移らないように香りが控えめです。
では、ハンドソープが抗菌・殺菌できる要因となる成分は、どんなものが含まれているのでしょうか?
薬用ハンドソープに含まれる抗菌・殺菌成分
ハンドソープは手の細菌を殺す目的や取り除く目的で販売されていますよね。
厳しい条件をクリアした薬用ハンドソープに含まれる成分をご紹介したいと思います。
- イソプロピルメチルフェノール
- サリチル酸
イソプロピルメチルフェノール(抗菌剤)
イソプロピルメチルフェノールとは、「抗菌剤」(繁殖を抑制したり殺菌したりする成分、抗生物質のようなもの)のことを指します。
厚生労働省では、薬用と明記する量や効果が定められているものです。
効能・効果
・手指・皮膚の消毒:フェノールとして1.5~2%溶液を用いる。(50~67倍)
引用:厚生労働省公式サイト
有名な商品だと、「キレイキレイ」や「ビオレu」などがこの成分を使っています。
サリチル酸(殺菌剤)
これは「殺菌剤」(雑菌類を滅菌する成分)となり、
1.通常サリチル酸として、50%の絆創膏を用い、2~5日目ごとに取りかえる。
2.次の濃度の軟膏剤又は液剤とし、1日1~2回塗布または散布する。小児:サリチル酸として 0.1~3%、成人:サリチル酸として2~10%
引用:厚生労働省公式サイト
こちらも厚生労働省で認められていますが、先ほどのイソプロピルメチルフェノールより強い成分になります。
これは「薬用せっけんミューズ」などに含まれています。
大手メーカーから発売されているほとんどの薬用ハンドソープの有効成分は、液体タイプも泡タイプも「イソプロピルメチルフェノール」か「サリチル酸」のどちらかであることが多いです。
この有効成分がきちんと厚生労働省で決められた規格の通りに入っていないと、パッケージで「薬用」「殺菌」「消毒」をうたうことが出来ないという決まりになっています。
ボディソープとは?
ボディソープとは主に「体全体」を洗うための石鹸です。
足の先から首の辺りまでと、カバーできる範囲は広く、これ1本でほとんどの部分を洗うことが出来ます。
赤ちゃんを洗う場合は、肌が弱いので弱酸性を使うなど気をつける必要はあります。
キメが細かい泡タイプのものや、汚れや汗をきちんと落としてくれるものなど、液体タイプと泡タイプがあります。
ボディソープは保湿がメイン
肌の乾燥を防いでくれる「潤い」や「保湿成分」を重視したものが人気で、ハンドソープよにも香りが強いものも多いです。
ボディソープの特徴は以下の通りです。
- 汚れ落ちとともに保湿効果があり、肌に優しい
- 香りが強め
これ一つで体の隅々洗うことができます。
そして物によってはしっとりもちもちな肌をゲットすることができます。
ボディーソープの一番の目的は汚れ落ちと共に保湿や乾燥防止なので、素肌に近いpHである「弱酸性」のものが多く販売されています。
しっとり感があり、香りも強めなのが特徴です。
では、ボディソープが保湿できる要因となる成分は、どんなものが含まれているのでしょうか?
ボディソープに含まれる保湿成分
ボディソープに保湿成分が入っていても「結局洗い流すから意味がないのでは?」と考える人もいると思います。
しかし、保湿成分には体を洗う時の肌への負担を和らげてくれるクッションの役割もあります。
肌を優しく守りながらから洗うには、特に潤いに欠かせないのが以下の3つの保湿成分です。
- セラミド
水分を保持して肌のうるおいをキープする - ヒアルロン酸
角質層のバリア機能を高め、肌のつっぱりを軽減する - コラーゲン
肌の弾力やハリを保つ働きをする
潤いキープ、つっぱり軽減、ハリのキープは保湿にかかせないですね。
商品によって入っている成分は様々で、特に乾燥する季節には「セラミド」、「ヒアルロン酸」、「コラーゲン」のいずれかは含まれているボディソープが好ましいです。
そんななか、これらの成分3つとも含まれている最強の商品が「素あわ」です。
ハンドソープとボディソープの違い
両者とも似たような効果がありますが、ハンドソープは抗菌・殺菌といった衛生面が、ボディソープは潤い・保湿といった効能が重視されています。
確かにハンドソープでも潤い成分はあり、ボディソープでも殺菌成分が含まれている場合がほとんどです。
しかし比率が異なり、重きを置いているところが全く異なります。
特に薬用ハンドソープは厚生労働省で薬用と明記する量や効果が定められていたり、乾燥肌向けのボディソープには保湿機能を持った様々な成分が配合されていましたね。
ボディーソープはハンドソープの代用になる?
ハンドソープが売れ切れているため、仕方なくボディソープで手を洗っている人も多いようですが、問題はないのでしょうか?
https://twitter.com/miyukiii311/status/1255758674342973440
- 潤い成分で手荒れを防いでくれる
- 潤い成分で洗い上りが少しヌルヌルする
- 洗浄力が落ちる
- 手に強い香りが残る
ボディソープは、洗浄にプラスして保湿や肌ケアを目標として作られているため、ハンドソープより肌に優しいものが多く、手荒れなどを防いでくれます。
ただ、ボディソープは洗い上がりがうるおい成分の影響でヌルヌル感が残ることがあったり、洗浄力が落ちたり、手に香りが残って食事をするときなどに不快感を感じる可能性もあります。
デメリット面を少し考慮すれば代用できそうですね。
- 殺菌作用が強いのでかぶれる可能性がある
逆にハンドソープで体を洗うのは、殺菌作用が強く、同時に刺激が強いのでおすすめできません。
ハンドソープは「汚れ落ちと共に抗菌や殺菌がメイン」です。
泥遊びをした子供の手や、料理をして手にサルモネラ菌がついている状態の手を洗う、などかなりの汚れが手についているときにも使うことを考慮して作られています。
これをボディソープとして全身に使ってしまうと、特にデリケートゾーンには突然強い洗浄力を持つ液体がついてしまうことになり、かぶれなどの肌トラブルの原因となります。
- ボディソープで手を洗っても大丈夫!
ただし、洗浄力は落ちるためハンドソープ以上にきちんと泡立てて、むらなく洗う必要がある。
もし代用するなら洗浄力が高く、保湿力が低い、無香料のものを選ぶと良い。 - ハンドソープで体を洗うのは刺激が強いので避けた方がいい!
まとめ
- ハンドソープは抗菌や殺菌がメインの役割
- ハンドソープには抗菌剤のイソプロピルメチルフェノールか殺菌剤のサリチル酸が含まれている
- ボディソープは潤い・保湿がメインの役割
- ボディソープの代表的な保湿成分は「セラミド」、「ヒアルロン酸」、「コラーゲン」
- 両者とも似たような効果があるが、重きを置いているところが異なる
- ボディソープで手を洗っても問題はない
- ハンドソープで体を洗うのは刺激が強いので避けるべき
これで「ハンドソープ」と「ボディソープ」の違いと、それぞれの役割がわかりましたね。
少し注意すべき点はありますが、家庭で使う場合にはボディソープで手を洗ってもいいことがわかり、新たな発見でした。
ボディソープもうまく使い、手指の衛生管理に努めましょう(*^^*)
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今回は、「ハンドソープとボディソープの違い」とそれを考察して代用できるのかを解説していきます(*^^*)