現在、殺菌効果を売りにしたハンドソープがたくさん発売されています。
「殺菌力の高いハンドソープが知りたい!」
「購入しようと思ったハンドソープが売り切れ…どうしたらいいの?」
いざドラッグストアに行っても、殺菌、除菌、消毒など様々な表示がされており、悩んでしまいますよね。
またハンドソープが品薄状態であり、手に入りづらいという現状もあります。
目次
殺菌力の高さで選ぶおすすめハンドソープ4選
ハンドソープの中でも、特に殺菌効果に優れたおすすめ商品を紹介します。
1.ポピドン ハンドウォッシュ
強力な殺菌作用をもつポピドンヨードをハンドソープにした商品です。
茶色いポピドンヨードはうがい液にも使われているので、イメージしやすいのではないでしょうか。
特有の茶色い泡で、手洗い後の洗い残しが分かりやすく、小さなお子様にもおすすめです。
2.キュレル
殺菌効果もさることながら、保湿効果も高いのがこちらです。
必要な手肌への負担を抑えながらすっきり洗えるので、家事や仕事などで1日何度も手洗いを行う方、手肌の弱い方へおすすめです。
きつすぎない香料も人気です。
3.ミューズ
「薬用石鹸」のフレーズでおすすめの商品といえばこれです。
液体・石鹸・泡タイプと様々な形体として販売されています。
香りも複数種類があり、より気に入ったものを選択できる楽しみもあります。
4.シャボネット
医療機関や衛生工場などでよく使われている商品です。
泡タイプでさっぱりと洗うことができます。
詰替え用は緑色の原液として2〜5Kgまで販売されています。ハンドソープを多く消費する家族や企業にとってはとても重宝する商品です。
ハンドソープに含まれる殺菌成分のはたらき
殺菌力が高いと言われるハンドソープには、特に以下の界面活性剤が多く含まれています。
- イソプロピルメチルフェノール
- ベンザウコニウム塩化物
- トリクロサン
実際に商品成分表を見てみると、見つけることができます。
引用:Amazon 公式サイト
界面活性剤とは、水に馴染みやすい部分と油に馴染みやすい部分をもつ物質の総称を言います。
界面活性剤特有の浸透・乳化・分散という3つの作用が働き、汚れを落とすのです。
引用:花王 公式サイト
界面活性剤は具体的にどのように細菌にはたらくのでしょうか。
- 細菌の細胞膜を壊す
- 細胞膜の機能や酵素を不活化して、結果的に細胞を殺す
- 細胞を構成するタンパク質を変化させることで細菌を殺す
ウイルスはタンパク質と脂質(油の膜)で構成されています。
水でただ洗うだけでは油の膜に弾かれてしまうので、ウイルスまで落とすことができません。
そこで活躍するのが界面活性剤です。
油の膜を溶かして細胞をバラバラにすることで、水で洗い流すことが可能になるのです!
言葉の定義をおさらいしよう
殺菌力の高いハンドソープを紹介しましたが、そもそも「殺菌」の定義とは何でしょうか。
他にも「消毒」「薬用」など、様々な言葉で商品が紹介されていますよね。
それぞれどのように違うのでしょうか。
言葉の定義と表示の決まりをおさらいしていきます。
殺菌
殺菌の定義はこちらです。
これは、文字通り「菌を殺す」ということを指しています。細菌を死滅させる、という意味ですが、この用語には、殺す対象や殺した程度を含んではいません。
このため、その一部を殺しただけでも殺菌といえる、と解されており、厳密にはこの用語を使う場合は、有効性を保証したものではない、ともいえます。
驚いたことに、殺菌にはあまり具体的な定義がないことが分かりました。
殺菌と言われると、有害な菌をすべてなくすということをイメージしがちです。
しかし実際は、菌のほんの一部分を死滅させただけでも、殺菌といえるのです。
消毒・除菌・抗菌
殺菌と似たように使用される、消毒・除菌・抗菌の定義も確認しましょう。
消毒は殺菌とも似ていますが、殺菌のように必ずしも菌を死滅させていなくても、菌の感染力や働きを弱めることも消毒には含まれます。
殺菌は、除菌の一部に含まれます。
殺菌・除菌とはまた少し違い、今よりも菌が増えるのを防ぐという、予防的な意味合いをもちます。
表示のきまり
商品紹介でよく目にする言葉の定義をおさらいしましたが、表示をする上での決まりはあるのでしょうか。
製品の説明として「除菌」「抗菌」「殺菌」を使う場合、3つの言葉のうち「殺菌」だけは薬機法によって効果がみとめられた医薬品または医薬部外品にしか使えません。
引用:富士フイルム 公式サイト
消毒も殺菌と同様、厚生労働省により効果が認められた医薬品・医薬部外品にのみ使うことのできる言葉です。
まとめてみましょう。
殺菌 | 消毒 | 除菌 | 抗菌 | |
---|---|---|---|---|
はたらき | 細菌を殺す | 細菌の活動を弱める | 細菌を減らす | 細菌の増殖を予防する |
薬機法による決まり | あり | あり | なし | なし |
殺菌・消毒 | 除菌・抗菌 | |
---|---|---|
商品例 | (医薬品・医薬部外品) ・薬用ハンドソープ ・薬用石鹸 ・薬用歯磨き粉 ・薬用洗顔料 | ・食器用洗剤 ・洗濯用洗剤 ・漂白剤 ・カビ取りスプレー |
病気の診断・治療・予防を行うために与える薬品のこと。厚生労働省により、効果が認められているものに限る。
厚生労働省が許可した商品に含まれる有効な成分が、一定の濃度で配合されているもの。医薬品に比べると効果が緩やかである。同じ意味をもつ意味で「薬用」と紹介されることもある。
少しややこしいですが、「殺菌」「消毒」という表示は、ある程度効果の認められた商品にしか使用できないことが分かります。
なんだか効きそう!と思うような商品紹介でも、表記のルールを見直すと意外と勘違いしてしまっていることも多いのでないかと思います。
表記の違いを理解しながら、適切な商品を選択することが大切です。
ハンドソープを使った手洗いをより効果的なものに
薬用表記のある、殺菌効果の認められたハンドソープを使えば、それだけで安心できるのでしょうか。
もちろん、それだけでは衛生面として不十分なことも多々あります。
また、殺菌力の高いハンドソープにはそれなりのデメリットもあります。
手洗いの正しい方法とタイミング、また自分にあったハンドソープを選択することで、より手洗いが効果的に行われるようにしましょう。
正しい手洗いとタイミング
まずは、正しい手洗いの方法を確認しましょう。
引用:サラヤ 公式サイト
上記手順でしっかり洗うと、約20〜30秒かかります。その後、流水で15秒すすぎます。
ウイルスの油膜をはがすには最低20秒ほど必要と言われています。
- 指の間
- 親指の付け根
- 指先と手のひら
ハンドソープを使えばさっぱりきれいになった感覚になりがちですが、上記ポイントに注意しながら、丁寧にこすり洗いをしましょう。
手洗いを2回繰り返すのも有効ですよ。
そして疎かになりがちなのが、手洗い後です。
- 洗い終わった手でレバーをひねったり洗面台に触れる
- 手が濡れた状態のまま髪の毛に触れる
- 水をさっと切るだけで自然乾燥している
手洗い後はなるべく何も触れず、すぐに清潔なタオルでしっかり水分をふきとり乾燥させることが重要です。
また手洗いのタイミングも大切です。
- 食事の前
- トイレの後
- 料理をする前
- 外出から帰ったあと
- 明らかに目に見える汚れがある時
- 体調の悪い人と関わった時
1日1回のしっかり手洗いよりも、日常生活内でのこまめな手洗いを心がけましょう。
手肌の保護
1日に何度も手洗いすることは手の負担になりがちです。
殺菌効果の高いハンドソープは刺激性も強く、必要な皮脂や油分まで洗い流してしまうことがあります。
そのような刺激で逆に皮膚が傷付き、小さな傷口からばい菌が侵入することで、感染しやすい状態を引き起こしたり、アレルギー反応を起こす可能性もあります。
特に肌が弱い人は、殺菌力の高さよりも、手肌に優しい成分を含んだハンドソープを優先して選びましょう。
形体としては泡で出てくるタイプが低刺激で使いやすく、おすすめです。
香料・着色料・防腐剤が無添加のハンドソープです。
小さなこどもから高齢者まで安心して使うことができます。
こちらも、酸化防止剤・色素・香料は使用していない商品です。
キメの細かい泡が優しく洗い流してくれます。
現在手洗いでのトラブルがない方も、乾燥予防のためにハンドクリームの活用をおすすめします。
手洗いと手荒れについて、こちらの動画も参考にしてください。
身の回りの除菌・掃除
せっかくこまめに手洗いをしても、身の回りの環境が汚ければ意味がありません。
床や壁など身の回りも定期的に掃除を行い、きれいに保ちましょう。
特に複数人の手が触れやすい、リモコン・スイッチ・ドアノブなどの部分は、掃除だけではなく消毒・除菌をすることをおすすめします。
消毒用エタノールを使った家中の掃除方法については、こちらの記事も参考にしてください↓↓
ハンドソープが手に入らない!代用は可能?
ハンドソープは現在品薄状態が続いています。他商品でも代用はできるのでしょうか。
今回は、固形石鹸とボディソープで比較してみます。
固形石鹸
界面活性剤が含まれる石鹸であれば、殺菌効果には大きな差がありません。
逆に液体よりも固形石鹸のほうが純石鹸成分の割合が高く、洗浄力の面では優れているとも言われています。
しかし、固形石鹸にはハンドソープに比べるとデメリットもあります。
- 前に使っていた人の手の汚れが石鹸の表面上に残っていることがある
- 泡立つまでに時間がかかる
- 石鹸を濡れたままにしておくと泡立つ成分が溶け出てしまう
- 使用するごとに小さくなるため使いづらくなり、十分な洗浄効果が得られない
固形石鹸を使う場合は、泡立てるためのネットを利用したり、使ったあとも十分に乾燥できるような石鹸置きなどを活用することが望ましいですね。
ボディソープ
ハンドソープに比べれば殺菌・消毒の面ではやや効果は落ちますが、ハンドソープと同じ成分が含まれているボディソープもあるので、代用は十分に可能です。
ボディソープは全身に使うものなので、洗浄効果もあり、保湿・乾燥防止効果もハンドソープに比べれば高いと言えます。
流水だけの手洗いは不安、でもハンドソープが手に入らない…という時には一時的に代用も可能です。
ハンドソープの代用品について、こちらの記事も参考にしてください↓↓
まとめ
- ハンドソープに含まれる界面活性剤の働きが、有効な殺菌作用を発揮する。
- 殺菌・消毒という表記は、薬機法による効果の認められた商品に限り使用できる。
- 高い殺菌作用をもつハンドソープを選ぶだけでなく、正しい方法とタイミングで手洗いをすることが大切である。
- 殺菌作用の高いものは手荒れを起こすデメリットもあり、手肌の保護を優先させることも必要である。
- 固形石鹸やボディソープでも、ハンドソープの代用は可能である。
殺菌効果の高いハンドソープとその理由、有効な手洗いについて今回は紹介しました。
様々なタイプのハンドソープがあるため、形体や効果などより自分の手肌にあったものを探してみてくださいね。
数あるハンドソープの比較や効果について、詳しくはこちらの記事も参考にしてください↓↓
今回は、殺菌力の高いおすすめのハンドソープと、より効果的な手洗い方法について紹介します♪
ハンドソープの代用についても答えていきますよ(*^^*)